【維新分党】
“踏み絵”で事情浮き彫り 思想信条、執行部批判 大阪系→石原新党のサプライズも
議員に迫られた“踏み絵”が党内での立ち位置を浮き彫りにした。日本維新の会の分党に伴い、石原慎太郎、橋下徹両共同代表のどちら側に参加するか5日、態度を表明した国会議員団。橋下氏の盟友や橋下氏率いる大阪維新の会の立ち上げメンバーの一部が石原新党に流れるサプライズがある一方、その逆パターンや無所属を選択した議員も。背景には思想信条の違いや維新執行部に対する不満など、それぞれの事情があるようだ。
■大阪維新メンバーも
「個人の判断ですから仕方ないんじゃないですか」
同日、橋下氏は大阪市役所での記者会見で、かつての同志の離反について記者団から感想を求められ、淡々と語った。
大阪維新所属の大阪府議から国政に転出した西野弘一衆院議員(45)=大阪13区=のことだ。西野氏は石原新党を選択した理由について「(橋下新党が合流を目指す)結いの党と思想信条が全く違い、一緒に政治はできない」と強調し、橋下氏との確執は否定した。
西野氏は「今後も大阪都構想に協力していきたい」と話すが、ある国会議員は「維新のガバナンス(統治)のなさにうんざりしているのではないか」との見立てだ。
■「古色蒼然人事」
橋下氏の盟友も離れた。大阪府市特別顧問を務め、橋下氏のブレーンとして活動していた中田宏衆院議員(49)=比例北陸信越=も石原新党を選択。中田氏は4日、「維新の欠点は大阪的思いつき運営と、『たちあがれ日本』的古色蒼然(こしょくそうぜん)人事だ」と執行部を批判。「石原新党がここを克服できる可能性を見いだしている」と語った。
また、いずれにも属さない道を選んだ議員も。5日、自身のブログで、今後無所属として活動することを表明した林原由佳衆院議員(38)=比例近畿=は、維新政治塾の元塾生。「分党という党の根幹に関わる事項を極めて短期間に2人の党代表の話し合いだけで決めてしまうのはおかしい」と批判し、「適切な意思決定手続きを行えない党に属することはできない」と決別宣言した。
■新党運営厳しく
一方、石原氏に近いとされていた議員が橋下氏側につくパターンも。国会議員団政調会長の片山虎之助参院議員(78)=比例=は、石原氏が率いていた旧太陽の党のメンバーだったが、橋下新党への参加を表明。5日の会見では「責任者として、参院で結いと組んだ統一会派を拡充させたい」と説明した。
橋下氏は自身の新党を選択した37人について「非常にピュアな顔つきが揃っている」と胸を張ったが、約7割が1年生議員。ある国会議員は「これまで旧太陽系に頼ってきた国会対応などがおぼつかなくなる」と語り、新党運営が厳しくなるとの見通しを示した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
維新の分裂については色々報道されましたが、人数のことだけではなく、動きの背景や分裂後のそれぞれの側の状況について正確に抑えておくことで、今後の政局の読みの助けになります。産経westの記事はあまり人目につかずに見逃されてしまいますので、貼っておきます。
維新はこれまで橋下個人の素人的思い付きを具現化しようとする政党で、石原氏をはじめ太陽系ベテラン議員による制御でなんとかやって来たことの認識があまりないのではと思います。今後は結いと組んだ新党で左傾を加味して迷走・暴走するでしょう。あの幹事長はただの大阪府知事になると思います。
太陽系新党については言いたいことが一杯ありますが、まずは石原氏の私党のような党風を廃して、インターネットの世界の意見をしっかりと反映させてほしいと思っています。