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白鷺城ならぬ白すぎ城!? 「平成の大修理」後の姫路城に市民ら驚愕 でもそれは創建時の白です。

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白鷺城ならぬ白すぎ城!? 「平成の大修理」後の姫路城に市民ら驚愕

2014.8.13 10:42(産経)westライフ
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平成の大修理がほぼ完成した姫路城大天守(奥)。約10年前に行われた乾小天守(手前左)や西小天守(手前右)ではすでに漆喰の変色が始まっている=兵庫県姫路市本町
 
 「白すぎる」「きれいだけど何か変」。平成の大修理が進む世界遺産の姫路城(兵庫県姫路市)で、工事用建屋の撤去が進み大天守(地上6階、地下1階)の姿があらわになるにつれ、市民や観光客から驚きの声が寄せられている。白さの訳は独特の施工方法にあり、関係者は「壁だけでなく屋根までも純白に生まれ変わった白鷺(しらさぎ)城ならぬ“白すぎ城”こそ、城の本来の姿だ」と胸を張っている。
 設計監理を務める公益財団法人「文化財建造物保存技術協会」(東京)の加藤修治所長によると、姫路城は「白漆喰総塗籠造(しろしっくいそうぬりごめづくり)」と呼ばれる壁や窓の格子だけでなく、瓦の継ぎ目(目地)にまで漆喰を塗る工法を用いている。江戸時代までの天守が残る全国12城のうち、同様の工法を用いているのは姫路城と松山城(松山市)のみ。「目地が盛り上がっているため、角度によっては灰色の屋根瓦が隠れ、屋根全体が真っ白に見える」と解説する。
 一方、漆喰は黒カビが生じやすく、通常は数年間で黒ずんで白さが徐々に失われるという。平成14年の西小天守(にしこてんしゅ)と乾小天守(いぬいこてんしゅ)の修復直後、両小天守は美しい白さを誇っていたが、今では大天守の白さを際立たせる“脇役”だ。そこで、平成の大修理では、黒カビの繁殖を抑えようと、防かび剤のコーティングを施した。
 
 同協会によると、50年前の「昭和の大修理」(昭和35年終了)とは防かび剤を加えた点が異なるだけで、ほとんどが同じ工法だ。
 ただ、見物客の反応はさまざまだ。東京都港区から訪れていた主婦の石川美鈴さん(23)は「白いお城はきれいだけど、少し違和感もある」と話す。
 一方、昭和の大修理直後の姫路城を知る同市の桑元良雄さん(82)は「若い頃見た姿そのもの。時代とともに古さの味も出ていたが、やはり白が一番似合う」と笑顔を見せる。
 姫路城は27年3月27日の公開再開に向け作業が進む。加藤所長は「防かび剤も万能ではないので、数年で黒ずみが生まれてくると思う。今と同じような白さは恐らく50年後の次の大修理後まで見られない。ぜひ今のうちに訪ねてほしい」と呼びかけている。
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国宝姫路城、別名「白鷺城」としても有名です。こちらは修理前の画像。
 
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確かに白くなりましたね。
人の心は見慣れない物を直ぐには受け容れません。戸惑う人達の気持ちも十分に分かります。
評価は人によるでしょうが、私は、古来の工法であって文献に基づいていているなら、これも良しと見ます。
創建当時の人々の驚きが目に見えるようです。
 
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昔は今よりも遥かに多くのシラサギがいて、人々が城の白さを白鷺に例えたのもうなづけます。色彩は生活する身の周りに豊富にあったのです。
 
参考の拙記事:『「あさぎ色」を知ってますか
 
私が子供の頃に京都にもあった進駐軍のキャンプが引き上げました。
植物園をキャンプとして接収していたもので、見にいくと、建物はどれもこれも白ペンキで塗りたくられた異様な風景だったことが今も印象に残っています。
アメリカ人にとっての自然とは克服するもの、日本人にとっての自然とは、自らも調和するものなのです。
 
白鷺城は今の白さも次第にくすんでいって、次の50年先にはもっと素晴らしい技術(伝統を保持しつつもカビを全く寄せ付けない)での改修が行われると期待します。
それが日本の技術の特徴です。
 

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