【大阪から世界を読む】
いじめ、隠蔽、軍事境界線の韓国軍に何が起きているのか…甘やかされ、親北教育で育った世代が軍の骨格を揺るがしている
韓国軍で将校や軍幹部の綱紀の緩みが相次いでいる。陸軍兵長が同僚5人を射殺した事件では現場の将校が職務を放棄して逃亡。さらに集団暴行で兵士1人を死なせ、北朝鮮軍に軍事境界線の警戒エリアへの侵入を許した。しかも、こうした事実の隠蔽疑惑が次々と明らかになっている。実際には北朝鮮と緊迫した関係にあるにもかかわらず、緩みきった韓国軍…。専門家は、少子化で甘やかされた子供たちと、1980年代以降に進められた「親北政策」の影響が背景にあると指摘している。
(勝田康三)
「北朝鮮は怖くない」という風潮
陸軍トップの権五晟陸軍参謀総長が8月5日、集団暴行で兵士1人を死なせた事件を韓国軍が隠蔽したことなどの責任をとり辞意を表明した。
事件は今年4月7日、軍事境界線に近い中部前線の陸軍第28師団で起きた。
当時20歳だった1等兵が連日、先輩兵から暴行を受け、歯磨き粉を無理やり食べさせられるなどし、窒息死した。性的ないじめもあったとされ、暴行に加わった兵士数人は「(1等兵が)死ねばいいと思った」と供述したという。
軍検察は5月2日、暴行に加わった兵士ら6人を傷害致死罪で起訴した。ところが、事件の詳細について、軍首脳は起訴時点で知ったとされ、6月末に就任した韓民求国防相に至っては、7月31日のメディアによる報道で事件の詳細を初めて知ったという。
韓国メディアは「組織的な隠蔽」と批判するが、事件が起きたのは、北朝鮮との軍事境界線近くという“最前線”だ。その意味で、軍紀の緩みのひと言では片付けられないほどの重みがある。
こうした事態が起きる背景について、西岡力東京基督教大教授(韓国・北朝鮮地域研究)は、1980年代以降にとられた親北教育を挙げたうえで、こう指摘する。
「『北朝鮮は怖くない』という考えが社会全体に浸透した。現実は北朝鮮と軍事境界線を挟んで対立しているのに、国民は緊張感をなくしている」
甘やかされた子供たちが支える韓国軍
西岡氏はさらに、韓国社会が抱える問題が、こうした事態を引き起こしていると言う。
「韓国社会も少子化で、親は子供を甘やかし、つらいことに耐えられない子供が増えた。そんな子供が徴兵制によって軍人になっている。これでは軍も規律を維持するのが難しい」
確かに、韓国では少子高齢化が進行しており、今後さらに日本を上回るスピードで進むとみられている。数少なく、甘やかされた子供たちが支える韓国軍の軍紀が緩んでも当然かもしれない。
例えば、陸軍兵長の銃乱射事件は6月21日に発生した陸軍兵長による銃乱射事件では、この兵長は同僚5人を射殺し、2日間にわたって逃走した。
朝鮮日報(電子版)によると、兵長は犯行の動機について「いじめが原因」と供述。事件当日、自分をけなす落書きを見つけ、入隊後に軍幹部や同僚から受けたいじめなどを思い出して犯行に及んだという。
しかも、中央日報(電子版)などによると、事件発生直後に現場責任者の将校が事件現場を無断で離脱したとして、韓国軍がこの将校の拘束礼状を請求した。現場の責任者が指揮を放棄し“敵前逃亡”をはかった形だ。部下の兵士たちは指揮官不在のなか、弾薬庫の鍵を壊して武装したという。
中央日報は社説で、乗員が救助を怠り、多数の乗客が死亡した旅客船セウォル号沈没事故を挙げ、「乗客を見捨てて脱出した船長と同じ行動が、軍の最前線で起きたというのだから開いた口がふさがらない」などと批判した。
軍の緩みは政権崩壊の序章?
東亜日報(電子版)によると、兵長の銃乱射事件の2日前、北朝鮮軍の特殊部隊員が軍事境界線を越え、韓国軍の最前方警戒所に接近する事件が発生した。軍は半月以上にわたり、この事実を隠したと指摘。北朝鮮住民が韓国領の島に上陸したことを韓国軍が把握できなかったこともある。
また、監査院の監査で、韓国空軍が、1995年から休暇で済州島などに旅行する軍人やその家族のために軍用輸送機を出動させていたことが発覚した。
中央日報などによると、軍用輸送機は戦闘時や訓練で兵士や各種装備、物資などの運搬に利用されるはずだが、空軍は「兵士の士気高揚」と説明。昨年だけで106回にわたり、家族を含む1万414人を輸送し、7月から8月の休暇シーズンには“増便”までしていたという。
軍紀の緩みは、現場での“いじめ”となってあらわれている。
朝鮮日報によると、先輩兵士が後輩の口の中にコガネムシを入れたり、腕で首を絞めるヘッドロックを何度もかけたり、休息中の兵士のズボンを脱がせ鎮痛スプレーをお尻に吹きかけるなど、複数のいじめが軍内で行われていることが発覚。また性暴力が増加傾向にあるとし、先輩兵士が後輩の性器を無理矢理触ったり、性行為の真似をさせるケースも多いという。
とどまることがない韓国軍の不祥事。西岡氏はこう警鐘を鳴らしている。
「朴槿恵大統領は左翼的なマスコミの論調に合わせず、本来の保守的な政治を主導すべきだ。もはや『反日』だけでは政権がもたない」
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これらも既に韓国メディアで報告されている内容です。
韓国の検察は「また産経はけしからんニダ」と怒るでしょうか。
残念なことにいじめ事件はたまに自衛隊でもありますね。
でもさすが、韓国のは違う。
同じく産経westにはこういう記事も出ています。
既に韓国軍は内部から崩壊しています。北朝鮮が長期に亘って仕掛けた籠絡が見事に成功しています。これらの事象も北に詳細に報告されているでしょう。
軍事境界線を戦車隊が突破して来る日は遠くないです。
特にソウルは危険です。
この状況でまだ修学旅行に繰り出している学校は何を考えているのでしょう。