ガダルカナル島の戦没者遺骨、海自艦で帰還へ 政府主導し初の輸送
2014.9.20 08:00(産経)
【ガダルカナル島(ソロモン諸島)=池田祥子】先の大戦の激戦地、ガダルカナル島で昨年夏以降に収容された戦没者の遺骨が19日、首都ホニアラに寄港した海上自衛隊の練習艦隊に引き渡された。政府が実施する遺骨収集事業で海自の艦艇が遺骨を日本に送る初めての事例となる。安倍晋三首相は「国の責務」として事業強化の方針を示しており、政府主導で戦没者遺骨の帰還を推進するモデルケースとして注目される。
遺骨は、9月9日から現地で遺骨収集を行った民間団体「ガダルカナル島未送還遺骨情報収集活動自主派遣隊」が収容した39柱を含む計137柱。同島は先の大戦中、旧日本軍が地上戦で本格的に敗退した地で、以降、旧日本軍は戦場で遺骨を収容せず、遺族らには現地の砂や石を渡すきっかけになったとされる。
19日、ホニアラ港で行われた引き渡し式には政府関係者や在留邦人ら約300人が出席。遺骨は、「海自儀仗(ぎじょう)隊」に栄誉礼で迎えられた後、厚生労働省の派遣団と自主派遣隊のメンバーから海自側に引き渡された。
練習艦隊は初級幹部の遠洋練習航海のため、5月に日本を出航。10月24日に東京・晴海ふ頭に到着する予定だ。
日本の艦艇が同島に入港したのは、昭和18年2月7日の旧日本軍撤退以降初めて。同島から生還した元陸軍軍曹で、自主派遣隊員の金泉潤子郎さん(95)=東京都板橋区=は「感無量。英霊も喜んでくれているはず」と涙ぐみながら話した。
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英霊に改めて感謝です。
ガダルカナルのジャングルに倒れた兵士の遺骨がやっと日本に帰ることができました。御霊(みたま)は靖国にあっても、どれほどこの日を待たれていたでしょうか。
私の高校教師はこの島からの生還者でした。日教組ではありましたが、今の左翼教員とは違って、自分の体験を自分の言葉で語っていました。
泥と飢えの中で望郷の思いをはせながら亡くなっていったということです。
いま軍人として、海自の輸送艦で運ばれ、日本に帰って栄誉礼を受ける。
きっとお慶びだと思います。
これまで日本人は平和を享受しながら、未だに戦地に残る遺骨のことを余りのも考えなかったのですが、安倍政権になってからは変りました。
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遺骨収集は時間との闘い 首相、尽力明言
2014.9.20 08:01(産経)
海外戦没者の遺骨収集をめぐっては、政府が昭和20年代後半に事業を開始。これまでに約240万人のうち約127万柱を収容したが、縦割り行政の弊害や予算不足による活動の遅れが指摘されてきた。
自衛隊艦艇による遺骨の帰還は、国として事業に本腰を入れるという明確な姿勢を示すものだ。平成23年からガダルカナル島での遺骨収集を行っている自主派遣隊の崎津寛光隊長(42)は「大きな一歩になり得る小さな一歩だ」と評価し、政府主導による事業の継続に期待を寄せる。
今回の活動地点は、かつて日本軍の野戦病院があったとされる島中西部の密林内で、捜索開始から間もなく遺骨が見つかった。
これまでの政府派遣では現地住民らが保管していた遺骨の受領が中心だったが、同隊は生還者が作成した地図などを基に、旧日本軍が密林内につくった迂回(うかい)路「丸山道」沿いで捜索を実施。今回は、自費で参加した19~66歳の21人が5日間にわたり、現地住民と野営をしながら活動に当たった。
遺骨収集事業をめぐり、自民党は、外務省や防衛省の協力義務を定め、戦後70年となる27年度から10年間予算を増額し、事業強化を目指す議員立法を今秋の臨時国会に提出する方針だ。
遺骨は風化が進み、時間との闘いになっている。安倍首相は、19日の引き渡し式に寄せた追悼文で「政府一体で早期帰還に尽くしたい」と明言。代読した外務政務官の宇都(うと)隆史参院議員は、民間の活動に頼るような形となっている実情について「国として恥ずかしい」とし、「今回を契機に事業強化を推進したい」と話した。
国の責務として、遺骨収集を早急に進めることが何よりも望まれる。
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安倍総理は硫黄島を訪れた際、飛行機を降りるや、滑走路に土下座してこうべを垂れました。総理は知っているのです。この滑走路の下に多くの遺骨があることを。
しかし中国の脅威もあって、今すぐ滑走路を剥がすことはできません。
これ程までに英霊に敬意を尽くす政治家が過去にいたでしょうか。
総理の思いは我々国民の思いでもありますね。