【衆院選2014】
維新、大阪でも大苦戦 アベノミクス支持だが自民批判、政権との距離曖昧
維新の党に勢いがない。日本維新の会で臨んだ平成24年の前回衆院選では比例代表を含めて54人が当選したが、今回は本拠地の大阪ですら終盤情勢でわずかでも優勢とみられる選挙区は1つにとどまり、幹部らには焦りの色がにじむ。
維新は前回、14人を擁立した大阪で12選挙区を制するなどして、衆院で自民、民主に次ぐ第三党に躍り出た。今回は、終盤情勢によると選挙区の獲得議席は全国で2~5と予想、比例代表も前回を下回るのは確実とみられる。
東日本大震災への対応など民主党政権への不満が広がっていた前回は、代表代行として臨んだ橋下徹大阪市長の強いリーダーシップが大きな期待を集めた。だが、安倍晋三政権となり、橋下氏や幹事長の松井一郎大阪府知事はアベノミクスへの支持を明言する一方で、「身を切る改革なくして増税はだめ」と自民党批判を展開してきた。政権との距離が曖昧で、「1強多弱」の中に埋没してしまう恐れがつきまとう。
維新は「ふわっとした民意」(橋下氏)を頼りとしてきた。産経新聞社とFNNの世論調査によると、無党派層の比例代表の投票先は分散傾向にあり、維新の苦戦の一因となっている。さらに、両氏が公明党前職のいる選挙区からの出馬をにおわせ敵対姿勢を示したことで、前回は協力関係にあった公明票の取り込みも難しい情勢だ。
維新内部からは前回の選挙戦を念頭に「うちは終盤追い上げ型だ」と自らを鼓舞するような声も聞こえる。
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かつては飛ぶ鳥を落とす勢いだった維新の、それも大阪での状況に大きい変化があるようです。
国歌斉唱に不起立の教員に厳しく対応したことで、全国的に大きいインパクトを与え、もてはやされました。
大衆の心を掴んで迎合するポピュリズムだと当初から危惧されていましたが、
その傾向は徐々に顕著になりました。
原発事故が起こったときに、橋下は大阪・京都・神戸市が保有する関西電力株を結集して、原子力発電からの即時完全撤退させることを呼びかけました。これは明らかなポピュリズムです。
そして大阪都構想で、大阪人の東京対抗意識をくすぐりました。
大阪都を創ると予算の有効利用どころか、区と区議会の仕事が多くなって、今よりも遥かに多い固定費が必要になります。
これらが明瞭になるにつれ、大阪都構想は色あせてしまっています。
公明党が反対に廻り、それが橋下にとっては許せない私恨になりました。
そこから、公明党と対決するために総選挙に出る・出ないで揺れて、大阪人に本音を見透かされました。「大阪都とは一体何だったんだろう」と。
そして、もう思い付き政治に振り回されることはないでしょう。
この件は維新にとっては、非常に大きいダメージになりました。
ところで、右上の青い色の選挙区、目立ってますね。ここは高槻(たかつき)市がメインの選挙区で、民主には有名な辻元大先生と維新には松浪健太がいます。自民は医師の大隈さん。(どうでもいいですが共産もいます。)