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[転載] 反腐敗運動に見る共産主義の堕落

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amenotajitaraonomikotoさまのブログ『頑固GPT400の断末魔期高齢者憲坊法師の徒然草』より転載させて頂きました。
 
(以下、転載記事)

反腐敗運動に見る共産主義の堕落

毎週自動録画で見ているたかじんに時々出演する石平氏のコメントも寄稿も大変面白い。

北京大学で哲学を学んで、日本国籍を取得した方。

この寄稿で一番面白いのは
===
共産党の幹部たちはそもそも、賄賂を取るために幹部になったようなものだから、「腐敗」ができなくなると仕事への情熱を失うのは当然
===
の部分。

私は共産主義と言うのは決して階級闘争とか労働者の解放を目的とするものではなく、繰り返す内部抗争とその結果としての内ゲバによって殺し合うのが最終目的だと思っている。スターリン、毛沢東、宮本顕治などはそういう意味で共産主義者として押しも押されもしない理想的な存在であった。

ところがポルポトあたりから、その虐殺ごっこの対象が民族というか平民にまで広がるころから、その共産主義者の究極の目的であった内ゲバごっこがが影をひそめ、と言うか顕在化しなくなり、支那における経済の発展とともに汚職を目的とするようになった。

勿論ポルポトのやった路線はチベット族や東トルキスタンの人々に対する虐殺を通じての弾圧に立派に引き継がれてはいるが、それよりも醜金平自身が、一民間人に対して反論をしなければならないところまで汚職が発達しているというのは実に面白い

内部粛清ごっこから汚職へのメタモルフォーゼを共産主義者の進化と見るべきか堕落もしくは退嬰と見るべきかは定かではないが(1か0しかないコンピュータの世界に40年も浸かっていた原理主義者の私は「退嬰」と見るが)、この石平さんの一文は共産主義の変容と言う点で法師の目を開かせてくれたのは間違いない。

もう一つ興味があるのは腐敗もしくは汚職と言う観点から醜金平自身はどうかという点だ。

以前ニューヨークタイムズから27億ドルの私財を蓄積したとされたのが温家宝(文字通り家の宝を温めている首相だが、彼どうなっているのだろうか、また彼の運命はどうなんだろう?

また政党助成金という盗人どもの自作自演の受領を拒否している日本共産党は資本主義社会においてこの変容をどう見ているのだろうか?

この石平さんの寄稿は色々な意味で面白い問題提起をしてくれている。


2015.3.19 12:49

【石平のChina Watch】異例の〝弁解〟 「反腐敗運動」抵抗勢力に追い詰められる習近平主席

 
北京の人民大会堂で開幕した全人代に臨む習近平国家主席(左)と李克強首相=5日(共同)

 今月6日、習近平国家主席は全国人民代表大会(全人代)において江西省代表団との座談会に臨んだ。座談会の中、代表の一人が「江西省の昨年の経済発展はすさまじい」と語ったところ、習主席は直ちに「だから反腐敗運動は経済の発展に影響することなく、むしろ経済の持続的発展を利する」と応じた。
 翌日、「反腐敗は経済発展を妨げることはない」という習主席発言が新聞各紙に大きく報じられたが、座談会でのこの発言は実に異様なものであった。
 反腐敗と経済発展との関連性を誰から聞かれたわけでもなく、反腐敗運動の主役である習主席が自らこう言い出したのは、いかにも自己弁護に聞こえるからである。
 最高指導者の立場にある彼が地方からの代表団の前でこのような弁解をしなければならない理由は一体どこにあるのか。実は全人代が開幕した5日、関連があると思われる別の発言があった。代表の一人で北京首都旅行集団会長の段強氏はメディアの取材に対して、官官接待・官民接待の激減で北京市内60軒の五つ星ホテルが業績不振となったことを例に挙げ、反腐敗運動の展開は経済発展にマイナスの影響を与えた、との認識を示した。
 翌日の習主席発言は、段氏の見解に対する「反論」とも捉えられる。国家主席の彼が一民間旅行会社の経営者に反論することは、まさに前代未聞の異常事態である。
 その際、習主席にとってのけんか相手は決して段氏という一個人ではない。主席が強く意識しているのはやはり、段氏発言の背後にある反腐敗運動に対する政権内の根強い反対意見と、それを政争に利用しようとする党内の反対勢力であろう。要するに、「経済の発展を妨げる」との理由で反腐敗運動への反発が党内で広がっているのである。
 たとえば7日付の新京報という国内紙は別の角度から、「反腐敗運動」の経済に対する悪影響を論じている。「官僚の不作為について」と題するこの記事は、一部の全人代代表への取材を基にして、中国の各地では今、反腐敗運動の中で身を縮めている幹部たちが仕事へのやる気を失い、「不作為」的に日々を過ごしているありさまをリポートした。このような状況が各地方の経済発展に大きな支障を来しているとも論じている。
 昨年7月10日掲載の本欄でも、反腐敗運動の中で幹部たちが仕事を集団的にボイコットする状況を報告したが、どうやら今になってもいっこうに変わっていない。共産党の幹部たちはそもそも、賄賂を取るために幹部になったようなものだから、「腐敗」ができなくなると仕事への情熱を失うのは当然のこと。5日の全人代で行われた李克強首相の「政府活動報告」でも幹部たちの「不作為」を取り上げて強く批判しているから、仕事をボイコットするような形で反腐敗運動に抵抗する幹部たちの動きがかなり広がっていると思われる。
 そして党内の一部勢力が、顕著となった経済の減速をそれと関連づけて、経済衰退の責任を習主席の反腐敗運動になすり付けようとしていることも明らかだ。だからこそ、習主席は異例な弁解を行うこととなったのだが、一国の最高指導者が自己弁護を始めたこと自体、彼自身がかなり追いつめられていることの証拠でもあろう。
 
このようにして、反腐敗運動を急速に推進した結果、政権の手足となる幹部たちの「不作為」と抵抗が広がり、「経済への悪影響」を懸念する声とそれを理由にした党内反発が強まってきているのは間違いない。猪突(ちょとつ)猛進してきた習主席はまさに四面楚歌(そか)の状況であるが、民衆の期待が高まってきている腐敗摘発の手を緩めるわけにもいかない。主席の悩みは深まるばかりである。

【プロフィル】石平
 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。

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