産経12月26日(土)7時55分配信
日本初の新元素 113番「ジャポニウム」有力 理研が発見、国際認定へ
すべての物質を構成する基本要素の元素は、どのような顔ぶれなのか。世界中の科学者たちが古来、追究してきた根源的な問いだ。見つかった元素を規則的に並べ、性質が分かるようにした周期表は自然科学における知の集大成ともいえる。その一角を日本が初めて占めることになった。
ウランより重い新元素は米国、旧ソ連、ドイツが発見を激しく競ってきた。米国は1940年に原子番号93のネプツニウムを見つけてから103番まで連続で発見し、その後はソ連と熾烈(しれつ)な争いを展開。80~90年代はドイツが107番以降を6連続で発見して一時代を築いた。
米ソは冷戦終結後、共同研究に移行。今回の113番ではドイツも再現実験に協力しており、日本は孤軍奮闘の様相だった。米露独による独占の構図に風穴を開け、アジア初の栄誉を勝ち取る意義は大きい。
新元素は原子核研究の一環として作られる。米国は原爆開発の技術が基礎になったのに対し、理研は平和目的で研究を進めてきた。新元素の発見は一般社会にすぐに役立つわけではないが、万物の成り立ちをひもとく普遍的な価値がある。その国が科学の高度な技術と知見を持つことの証しでもあり、誇るべき成果だ。
日本はかつて二度、新元素の発見を逃した苦い経験がある。元東北大総長の小川正孝博士は明治41年、鉱石から43番を発見したとして「ニッポニウム」と命名したが、後に別の元素と判明し、幻に終わった。
理研の仁科芳雄博士は昭和15年、93番が存在する可能性を加速器実験で示したが検出できず、直後に米国が発見。その加速器は戦後、原爆製造用と誤認した連合国軍総司令部(GHQ)によって破壊されてしまった。113番は仁科博士の研究を受け継ぐチームが発見したもので、雪辱を果たした形だ。
ようやく誕生する新元素は、日本の科学界にとって百年越しの悲願達成となる。(科学部長 長内洋介)
拙ブログでは2012年9月にこの件の記事を書いています。ずっと期待してたのですが、ついに悲願成就です。
当時書いた内容がそのまま使えます。
元素というのは物質を構成する原子の種類で、昔に『周期律表』というのを習ったと思いますが、 水素H、ヘリウムHeで始まる横長の表です。
「 水兵リーベ僕の船」とか(唱え方はいくつもある) 丸覚えをしたものですね。
発見者に命名権があり、 祖国の名をとって有名なゲルマニウムをはじめ、アメリシウム、 フランシウムなどがあります。
日本には物理学者が多いのに日本の名を持つ元素がなかったのです。
上の周期律表の今回重要な部分をちょっと前の別な画像で置き換えますと、
あれ、113番のところに「ウンウントリウム」って変な名前がもう入ってる!
いいえ、大丈夫です。
「ウン」は1を、「トリ」は3を意味します。
つまり「113番目の元素」だと便宜上書いてあるだけなのです。
これら「ウンウン」のシリーズは、余りに重すぎて不安定。
だから1秒も存在することができません。
現代の科学は科学者が個人でコツコツ研究することはまず不可能で す。
大きな設備を持ち、組織をあげて研究するようになっています。
科学の物づくりに長けて、 チームワークが得意な日本人には有利です。
例えば115番とか、米露が発見したと主張しているものの、未だ確認されていない元素がまだ少数あります。
ついでに日本がこれらも貰っちゃいましょう!