日本の重力波検出装置「KAGRA」については4年前から拙ブログで紹介して期待していました。
昨年秋に工事がほぼして報道陣に公開されました。
現在、機器を調整中で、本年度(3月末まで)に観測を開始する予定。
観測を開始すれば、すぐに重力波を発見できるだろうと言われていたのに、
それなのに、それなのに・・
米国チームに先を越されてしまいました。
自分のこと以上に悔しくてたまりません。
「KAGRA」とはその名も神岡鉱山の跡を活かして作られた重力(グラビティ)検出装置です。
一辺が3kmの直線をL字型に組み合わせて、同時にレーザーを発射して感知する時差を検出する原理です。この僅かな差が重力波の影響だとされます。
これと同じ原理の設備が世界の数か所にあって競っていました。
日本の「KAGRA」が1辺3kmの規模ですが、アメリカの設備は1辺4kmで、しかもこれがルイジアナ州とワシントン州の2カ所にあります。
またしても物量の差、予算の差で負けました。アメリカは日本に比べて総工費で6倍半、スタッフで4倍だったのです。科学立国を目指す熱意の差とも言えます。
ところが、なんと、これも民主党政権の「仕分け」の影響だというのです。
納得です。2番目の大型プロジェクトが妨害されていたら、後継のプロジェクトにも当然影響でますよね。またしてもあの上から目線の「仕分け」に怒り心頭です。
じゃあ、日本のKAGRAはタッチの差で無用の長物になってしまったのでしょうか。
いいえ、そんなことないです。
重力波は1箇所の装置で検出しても、それが宇宙のどこから来たのかは分からないので、日本も加わって複数の装置で観測することで、発生源の方角を特定できます。
さらに「KAGRA」には特有の強みがあるとされています。スーパーカミオカンデなどが一緒に存在するので、何か関連づけた面白い研究が可能かもしれません。
諦めるのはまだまだ早い!
過去記事(2015.Nov):『[祝!]宇宙の謎解明なるか? アインシュタインの予言を実証し、「重力波」の検出を目指す「かぐら」が岐阜に完成』