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冬の夜空のオリオンをしっかり見ておこう なぜなら星が1つ欠けるかもしれない

冷えに冷えるこの季節、夜空には四角に囲まれた三ツ星のオリオンが綺麗です。
しっかりと見ておきましょう。
なぜかというと、来年の冬にはもう今の形じゃないかもしれないからです。
 
一等星ベテルギウス(Betelgeuse)が大爆発を起こして視界から消滅します。
 ( この写真で、三ツ星の左上の黄色の星)
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イメージ 1
 
 
 とてつもなく巨大な星で、仮に太陽系の中心に据えたとしたら、 木星の軌道にまで掛かる程大きいそうです。
こういう馬鹿デカイ規模の星は一生の最期に大爆発を起こして終焉します。
これが「超新星爆発」です。昔の人は突然に大きい星が生まれたと勘違いして「超新星」だと言ったのです。
 
その超巨星ベテルギウスはこの15年で15%収縮し、表面に「超新星爆発」に向かう兆候が見えています。
「近いうち」に大爆発を起こすのは確実と言われています。
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イメージ 2
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イメージ 3
 
 
 昼間に 「太陽」が二つ見える日が来ます。
 
動画『地オリオン座の星「ベテルギウス」の最期 』を見てください。
 
そのとき大量のガンマ線(電磁波)が放出されますが、幸いなことに地上に住む我々は、地球に空気が存在するお蔭で、何も心配ないと言われています。すばらしい天体ショーを眺めることができます。
ただし、成層圏を飛行するジェット機や国際宇宙ステーションに居る宇宙飛行士には安全とは言えません。

このベルデギウスが爆発する最初の兆候を観測する施設が世界に唯一、日本にだけあります。
岐阜県飛騨の山中地下1000メートルに存在する「スーパー・カミオカンデ」がその施設です。
別の件で2度ほど記事にしたことがあります。

純水5万トンをはった巨大なタンクに11000  Image may be NSFW.
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イメージ 4
本の検知管がつけられています。
爆発よりごくわずか(数時間か)早く到達する夥しい「ニュートリノ」を検知すれば、全世界に発信する体制が既に出来ており、世界中の望遠鏡が一斉にベテルギウスに向けられます。

是非この冬はごく平和(そう)なオリオンをしかと見ておきましょう。
 
 
ところで「近いうち」って一体いつでしょう。
明日かもしれないし、来年かもしれないし、数十年、いやもっと先かも知れないのです。
人類が超新星爆発を科学的にリアルタイムで観測した前例がなく、全く分かりません。
もしかして既に爆発してしまっているかも知れないのです。
なぜなら、ベテルギウスから光が地球に届くまで650年かかる距離なので、
いまの瞬間に観察するベテルギウスは実は650年前の姿なのです。
もう爆発してしまっていて、人類が感知していないだけの可能性もあります。
宇宙の歴史137億年からすると、とるに足らない一瞬のことかもしれません。
 

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