櫛田B子さまの『天晴!にっぽん』(Hatenaブログ)より転載させて頂きました。
(以下、転載記事。 ↓のタイトルをクリックして元記事に行けます。)
ぼくらの祖国を甦らせる〜「硫黄島は祖国を甦らせる手がかりだ」【転載】 - 天晴!にっぽんで紹介した、メルマガ「国際派日本人養成講座」の配信の際に添付されていた動画です。
第二次大戦戦没者のご遺骨に関して、産経では度々取り上げています。
19日にも産経で次の記事戦後69年 政府、遺骨収集に本腰 - MSN産経westが上がっていました。
19日にも産経で次の記事戦後69年 政府、遺骨収集に本腰 - MSN産経westが上がっていました。
戦後69年 政府、遺骨収集に本腰
2014.7.19 21:32 [west政治]
2014.7.19 21:32 [west政治]
厚生労働省によると、第二次大戦では硫黄島のほか、南方や旧満州などで計約240万人の日本人が戦死し、今年5月末現在で約112万9千人の遺骨が帰らぬままとなっている。安倍晋三首相は「国の責務」として遺骨収集に本腰を入れる方針を示しており、戦後70年が近づく中で帰還への期待が高まっている。
硫黄島は日米双方にとっての重要拠点だった。日本軍はわずか22平方キロの島内に総延長18キロもの地下壕を構築して米軍を迎え撃ったが、最終的には玉砕した。死者は日本側の2万1900人に対し、米側は6800人だが、負傷者は2万2千人に上り、死傷者数としては日本側を上回った。
島にはいまだに戦没者の約半数にあたる遺骨が眠る。政府は昭和27年から遺骨収集事業を始めたが、歳月の経過や地形の変化で年々困難さが増した。
だが、平成22年に民主党政権が事業の強化を表明。22年度には島内2カ所に2千人規模の埋葬地があることを示す資料が米国立公文書館などで見つかった。
事業強化の方針は安倍政権にも引き継がれており、多くの遺骨が残されているとみられる島内の自衛隊の滑走路を移設することも決定。政府主導での進捗(しんちょく)が期待されている。
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ちなみに「朝日新聞 硫黄島 戦没者遺骨収集」でGoogleニュース検索しても何も出ません。ウェブ検索なら2010年の管内閣時の記事と、昨年12月かそれ以前の記事がトップに数件出てくるだけでした。
産経では反日新聞と比べれば、より多く情報が得られますが、時々ちょっとした部分が引っ掛ります。
上の19日の記事で、
上の19日の記事で、
だが、平成22年に民主党政権が事業の強化を表明。
22年度には島内2カ所に2千人規模の埋葬地があることを示す資料が米国立公文書館などで見つかった。
22年度には島内2カ所に2千人規模の埋葬地があることを示す資料が米国立公文書館などで見つかった。
とあります。
民主党は事業の強化を表明したまではいいですが、出した結果は不明です。
また、「同年に埋葬地を示す資料がみつかった」のは民主党の成果なのか、偶然その年に他の機関の誰かがみつけたのか、判りません。文の流れからすると、まるで民主党が頑張って取り組んでいたかのような印象を受けます。
民主党は事業の強化を表明したまではいいですが、出した結果は不明です。
また、「同年に埋葬地を示す資料がみつかった」のは民主党の成果なのか、偶然その年に他の機関の誰かがみつけたのか、判りません。文の流れからすると、まるで民主党が頑張って取り組んでいたかのような印象を受けます。
私はこの部分に関して大いに疑問があると思います。
社民か共産以外なら、まあ事業強化の「表明」だけは出来るでしょう。
社民か共産以外なら、まあ事業強化の「表明」だけは出来るでしょう。
これに関しては、長年ご遺骨収集に携わる野口健さんが発信されてきた事の方が何倍も説得力があります。
から以下、一部抜粋してご紹介します。
日本政府は消極的な姿勢ゆえ民間団体で取り組むしかない
国のために命を亡くされた方のご遺骨収集は、本来ならば国の責任で行なうべき事業である。
しかし戦後の日本は戦争をタブー視する傾向から、政府も長らく遺骨収集について正面から向き合うことを避けてきた。
しかし戦後の日本は戦争をタブー視する傾向から、政府も長らく遺骨収集について正面から向き合うことを避けてきた。
日本人のなかには、「遺体は丁重に扱う」という哲学があると思う。たとえば私の経験でいうと、エベレスト登頂において仲間を失う事態になったとき、八千mを超す山での遺体収容はかなり困難で、欧米人は遺体を放ったらかしにする。彼らにとっては「あれはただのボディ」、つまりモノにすぎないというわけだ。しかし日本隊だけはいつも、遺体収容に最大限の努力をはらう。
ところが不思議なことに、遺骨収集となるとこの姿勢が逆転する。
アメリカは現在、第二次世界大戦、朝鮮戦争などで行方不明となっている兵士の捜索、遺骨収集に年間約五十五億円もの予算をあてている。五十五億円というと、戦後から今日に至るまで日本国が遺骨収集にかけた総額だ(!)。
さらにアメリカは、硫黄島にあるたった一体しか残ってない米兵の遺骨を、いまだ探索している。
アメリカは現在、第二次世界大戦、朝鮮戦争などで行方不明となっている兵士の捜索、遺骨収集に年間約五十五億円もの予算をあてている。五十五億円というと、戦後から今日に至るまで日本国が遺骨収集にかけた総額だ(!)。
さらにアメリカは、硫黄島にあるたった一体しか残ってない米兵の遺骨を、いまだ探索している。
一方、日本政府の態度は非常に冷たい。遺骨収集は国家事業としては行なわれていないし、予算も先に述べたとおり、アメリカと比べものにならない。
管轄のトップである歴代厚生労働大臣も、言葉では「遺骨収集は国の責任できちんと取り組むべき」というにもかかわらず、アクションはなにも起こさない。
自民党政権末期になって、ようやく心ある代議士の方々に議員立法を提出しようという動きが出てきた。
だがそれも、民主党に政権交代してからは頓挫【とんざ】している。
民主党はどちらかというと、遺骨収集には無関心。二〇〇九年十月、鳩山由紀夫首相(当時)に、遺骨収集に対する政府の姿勢を問う公開質問状を提出したが、その返答も、非常に無味乾燥なものだった。
民主党はどちらかというと、遺骨収集には無関心。二〇〇九年十月、鳩山由紀夫首相(当時)に、遺骨収集に対する政府の姿勢を問う公開質問状を提出したが、その返答も、非常に無味乾燥なものだった。
ながらく続く政府の消極的な姿勢ゆえ、遺骨収集は民間団体で取り組むしかなく、私も力になりたいと思ったのだ。
日本政府のバックアップがないなかでの活動は、苦難の連続であった。
たとえば遺骨を発見した場合、現地の村や市の長は、必ずといっていいほど裏金を要求してきた。お金をくれれば遺骨をもっていっていいよ、というのだ。この手の話は、遺骨収集にかぎらず海外で活動する団体が必ずぶつかる問題である。昨年も、レイテ島の横に位置するポル島(セブ州)で遺骨を収集しようとしたら、州知事の秘書のような人間がきて「最近、日本からのODAが減っている。ODAがない以上は、遺骨収集はさせない」と、ODAと取引しようとする。
たとえば遺骨を発見した場合、現地の村や市の長は、必ずといっていいほど裏金を要求してきた。お金をくれれば遺骨をもっていっていいよ、というのだ。この手の話は、遺骨収集にかぎらず海外で活動する団体が必ずぶつかる問題である。昨年も、レイテ島の横に位置するポル島(セブ州)で遺骨を収集しようとしたら、州知事の秘書のような人間がきて「最近、日本からのODAが減っている。ODAがない以上は、遺骨収集はさせない」と、ODAと取引しようとする。
ーーーーー 引用終わり ーーーーー
この他にも実際の活動で直面する様々な障害難問が記されています。
野口さんや共に活動されている皆さんには只ただ頭が下がるばかりです。
また、産経の関連記事に戻ると、野口さんがこの活動において直面する「日本人からの妨害」の実態も見てとれます。
【野口健の直球&曲球】戦没者遺骨収集 先の日本を思えばこそ…+(1/2ページ) - MSN産経ニュース2013.10.31 より
戦没者遺骨収集 先の日本を思えばこそ…
僕の活動の中で最も理解されにくいのが戦没者の遺骨収集だろう。一般的に遺骨収集は遺族会や戦友会が行うというイメージがある。つまり戦争関係者または高齢者による活動だと。30代でこの活動を始めたため偏った思想の持ち主ゆえの活動か、とうがった捉え方をされたのかもしれないが、この活動には実にさまざまな意見が寄せられた。
ある学校での講演会での出来事。講演の最後に遺骨収集について話した。子供たちは食い入るように聞いてくれたが講演終了後に教師から「あの戦争の話は余計でした。戦争に関しては意見が分かれます。教育現場で意見の分かれる話をされては困ります」と一言。こういった展開は一度や二度ではない。一部にせよ戦争をタブー視し、議論することさえ避けたがる教師の姿にあぜんとさせられた。
そのくせ、ことある度に「戦争は絶対にダメ」と言ったりする。戦争を子供たちに伝えようともせずにいくら「戦争はダメ」と言ったところでその言葉にどこまでリアリティーがあるのだろうか。
また「あの戦争は絶対悪。日本軍も絶対悪。絶対悪の日本軍の中に日本兵も含まれる。アジア諸国への戦後補償も十分ではない状態で日本兵の遺骨収集を行うのはあの戦争を美化することにつながる」といった意見までも。
フィリピンや沖縄で遺骨収集活動を続けてきたが、あの薄暗い洞窟の中、いまだに野ざらしにされているご遺骨や遺留品の姿に戦争の残酷さや無念さを理屈抜きに感じる。フィリピンでの活動で気がついたことは海が見渡せる周辺の洞窟の中から多くのご遺骨が発見される。またその海の方角が日本であったり。多くの兵士が最後の最後に祖国日本に思いを寄せ自決していったのではないだろうか。
そしてこうも思う。
国のために戦って亡くなっていった兵士たちに対し冷たい国はいずれ滅びていくだろうと。
国のために戦って亡くなっていった兵士たちに対し冷たい国はいずれ滅びていくだろうと。
あの灼熱(しゃくねつ)地獄のジャングルの中で最も強く感じたのは、この活動は一見すれば過去を振りかえるようでいて、実はこれから先の日本を思えばこそ続けなければならないということだった。
◇
【プロフィル】野口健
アルピニスト。1973年、米ボストン生まれ。亜細亜大卒。25歳で7大陸最高峰最年少登頂の世界記録を達成(当時)。エベレスト・富士山の清掃登山、地球温暖化など環境問題、戦没者の遺骨収集など、幅広いジャンルで活躍している。
【プロフィル】野口健
アルピニスト。1973年、米ボストン生まれ。亜細亜大卒。25歳で7大陸最高峰最年少登頂の世界記録を達成(当時)。エベレスト・富士山の清掃登山、地球温暖化など環境問題、戦没者の遺骨収集など、幅広いジャンルで活躍している。
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(野口健氏の活動のひとこま)
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私達の身の回りや著名人として活動する日本人にも、「日本は悪い国だった」と主張して引かない連中が蔓延っています。
この日本のために戦って命を落とした方々に故郷にお帰り頂こうというのは、日本人なら極々あたり前のことです。
「日本が悪かった」という思想を持つ人は、それはそれで結構です。
そんな日本人でいることで幸せな一生を終えられるのなら、そうすればよろしい。
しかし、意図的に帰還活動や事業の妨げにつながるように動くことは、日本人として許せません。
この日本のために戦って命を落とした方々に故郷にお帰り頂こうというのは、日本人なら極々あたり前のことです。
「日本が悪かった」という思想を持つ人は、それはそれで結構です。
そんな日本人でいることで幸せな一生を終えられるのなら、そうすればよろしい。
しかし、意図的に帰還活動や事業の妨げにつながるように動くことは、日本人として許せません。
また、過去のニュースを見ていると、遺骨収集に取り組む法的根拠の有る無しが政府内で問題になっていたそうですが、これも日本人の精神が歪められている現れだと思います。
予算を付けるための法的根拠という意味でしょうが、それなら先進国気取りの反日三兄弟国への政府援助予算に実際のところ法的根拠があるのか。それこそ意味不明です。
予算を付けるための法的根拠という意味でしょうが、それなら先進国気取りの反日三兄弟国への政府援助予算に実際のところ法的根拠があるのか。それこそ意味不明です。
このことに気が付いている日本人は今や少なくありません。
それぞれの立場から出来る事をやりながら、歪みを取り除いていくしかありません。
それぞれの立場から出来る事をやりながら、歪みを取り除いていくしかありません。
今からちょうど20年前に硫黄島へ天皇皇后両陛下が慰霊のご訪問をなさったそうです。
★そのときのお歌を話題にしたニュースを探していたところ、これに合わせて、遺骨収集妨害の思わぬ事実を知らせてくれた、あるホームページがありました。これは別エントリーとして、[資料/メモ]カテゴリで取り上げご紹介したいと思います。
平成6(1994)年、硫黄島ご行幸のおりに天皇皇后両陛下がお詠みになった歌
宮内庁 [天皇皇后両陛下のお歌]より
http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/gyosei/pdf/gyosei-h06.pdf
http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/gyosei/pdf/gyosei-h06.pdf
御製 硫黄島 二首
精魂を込め戦ひし人未だ地下に眠りて島は悲しき
戦火(いくさび)に焼かれし島に五十年(いそとせ)も主なき蓖麻(ひま)は生ひ茂りゐぬ
皇后陛下御歌
慰霊地は今安らかに水をたたふ如何ばかり君ら水を欲(ほ)りけむ