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北極海、安全航行へ政府支援…無人潜水機開発へ  潜水タンカーがエネルギーの安全保障に期待されます

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北極海、安全航行へ政府支援…無人潜水機開発へ 

2014年07月11日 14時45分(読売)
政府は、ロシアからの液化天然ガス(LNG)などの効率的な物流ルートとして注目を集めている北極海航路について、本格的な活用に向けた支援に乗り出す。
氷に覆われた北極海で物資を運ぶ商船が安全に航行できるように、海中から氷の分布状況などを観測できる新しい無人潜水探査機の開発に着手する。文部科学省が、2015年度予算の概算要求に関連予算を盛り込み、10年代後半の実現を目指す。
 北極海航路は将来的に、ロシア・シベリアで開発が進む石油や欧州有数の港があるオランダ・ロッテルダムを利用した自動車関連部品の輸出入など、幅広い物流に利用できる可能性がある。ただ、北極海は大量の氷で覆われており、安全で効率的な航行のためには、風や海流、水温などの影響で移動したり増減したりする氷の分布状況を詳細に把握することが重要だ。現在、研究船や氷上にブイを置く方法でも観測しているが、氷の下の海流や水温などはわからず、詳細な観測はできていない。
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北極圏ルートの空路の出現はそれまでの南廻りに比べて大幅な時間短縮と燃料費の節約に繋がりました。これの海運版ということですね。
 
まず潜水の海運について考えてみましょう。
北極海には氷山がありますが、タイタニックのようにならないためには、水面下100mも潜れば十分です。(潜水艦はこれよりも遥かに深く潜れます)
潜水艦が持つような運動性能も要りません。
これは水中排水量が48,000トンと言われるロシアの巨大なタイフーン型潜水艦ですが、1980年代の当時のソ連で建造されています。現代の日本の造船技術で大型の潜水船が出来ない訳ありません。
イメージ 1
 
 
貨物船は積荷の揚げ降ろしに便利な大きい開口部がありますが、潜水輸送にはその構造は向いていません。例えばコンテナや自動車の輸送には不適です。
体積が小さくて高価な商品、また鮮度が大切な商品なら空路を使うでしょう。
となると、液体燃料なら大きい開口部も不要で、体積もあり、急いで運ぶ必要もないので潜水輸送にはぴったりだと思います。
 
中東からのオイルの輸送はとても長い航海で、大部分がマラッカ海峡を通過します。安倍内閣の積極的な外交のおかげでオーストラリアのLNGが確保できる見通しですが、エネルギーは安全保障の観点から、形態も経路も多角的であるに越したことはありません。図はLNGの輸入ルートです。
 
イメージ 4
もし中国の潜水艦に攻撃されたら、と仮定すると、北極海沿岸を大規模に環境汚染するので、中国はロシアを完全に敵に廻すことになるので出来ないでしょう。
 
関連として、下の報道記事は砕氷タンカーです。
エネルギーの多角化、供給ルートの多様化は確実に進行します。
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商船三井 北極海で初の定期航路 2018年からLNG輸送

2014.7.9 10:35(産経)
 商船三井が北極海では初めてとなる通年の定期航路輸送を、2018年中に始めることが9日、分かった。ロシア北部で産出する液化天然ガス(LNG)を、氷を砕く機能を持つ専用船で欧州やアジアへ輸送する。新ルートは日本と欧州を約30日で結び、主流のスエズ運河を経由する南回り航路より10日ほど短縮、運航コストは3~4割安くなる見通し。今後、各種資源の輸送に活用され国際物流を変える可能性がある。
 ロシアのガス大手ノバテクなどがロシア北部ヤマル半島で開発するLNGプロジェクトの輸送を、砕氷機能を持つ専用船3隻を使い中国の海運会社と共同で保有・運航する。投資額は約1000億円でLNG300万トンを輸送、北極海を通ればヤマル半島からアジアまでは約18日、欧州までは約11日で運べるという。
 北極海航路は輸送時間が短縮できるが氷が厚く、船舶の長距離運航は難しいとされていた。近年は地球温暖化に伴う氷の減少で夏場に一部、運航されるようになっていた。商船三井は新たに開発する、砕氷機能を持つLNG船を活用し、欧州向けに通年、運航する。日本を含むアジア向けは6~10月の夏季のみとなる。

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