河野談話見直し「前政調会長の方針引き継ぐ」 自民・稲田氏「日本の名誉回復国民運動を」
2014.9.11 17:58 (産経)[「慰安婦」問題]
自民党の稲田朋美政調会長は11日、慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の河野洋平官房長官談話をめぐり、前政調会長の高市早苗総務相が新たな官房長官談話を出すよう政府に求めていたことについて、「前政調会長の方針を引き継ぐ」と述べ、自身も河野談話の事実上の見直しを求める考えを示した。
党の議員連盟「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」(会長・古屋圭司前国家公安委員長)の総会で語った。
稲田氏は、朝日新聞が「慰安婦を強制連行した」との証言報道を虚偽と認めたことを踏まえ、「国民全体で地に落ちた日本の名誉を回復する国民運動をやっていきたい」とも述べた。
また、総会では産経新聞の阿比留瑠比政治部編集委員が講演し、慰安婦に関する朝日の報道について、「日本をおとしめることができれば事実などどうでもいいという考え方があったのではないか」と指摘した。
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当選自民党の要職、政調会長に大抜擢された稲田朋美さん、さっそくじわじわと進撃開始です。
政調会(政策の企画立案)長はこのところ愛国女性、総務会(決定機関)長が非愛国の実力者を割り振った構図が続いています。
今回、自民党四役は稲田政調会長のほかには、高村副総裁、谷垣幹事長、二階総務会長で、愛国者がいませんね。もちろん愛国者だけで政府と党の要職を独占できれば、それに越したことないですが、集団的自衛権関連など重要法案をどんどん成立させなければならなず、党内のアンチ安倍勢力を顕在させると足をとられます。第一次安倍内閣失速の経験を充分に活かして敢えて清濁併せ呑む基本戦術です。
二階総務会長は前任の野田聖子よりも更にやり手ですが、安倍総理としては政調会さえ押さえていれば自民党をほぼコントロールできるという自負があるのでしょう。
安倍総理や菅官房長官は政府要人として、報道に関することはあまり言えません。「言論の自由」という左盾があるからです。
その分、自民党幹部はどんどん発言すべきなのですが、肝心の谷垣幹事長も二階総務会長も大事な攻め局面でダンマリです。
稲田政調会長には孤軍奮闘してもらわなければなりません。
その二階がさっそく先制攻撃してきました。
河野談話に関しては「当時、河野氏が周りの人たちと相談して決めたことだ。河野氏以外の者が(談話を)どうだこうだと軽々に発言すべきでない」と指摘。河野氏の国会招致についても「議長経験者を国会に軽々と呼び出せば、(慰安婦問題)以外の新たな問題が発生する」と述べた。
ここで、直接に反論して党内に嵐を起こすことは安倍総理も望まないでしょう。前任者の方針を引き継ぐと言うのはうまい対応だと思います。前任の高市早苗政調会長が頑張ってくれたので、その高市発言が財産として引き継がれています。
いやいっそのこと、二階発言を逆手にとって「朝日新聞社長や福島みずほ議員の証人喚問ならだめな理由がない」と攻めることも出来ます。
稲田政調会長、党内の力関係では形勢不利ですが、じわじわ匍匐前進して手榴弾投げるべしです。