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[転載] 朝日新聞首脳の傲岸不遜と昭和天皇の謙虚さ

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kim**3hiroさまのブログ『台湾春秋』より転載させて頂きました。
 
(以下、転載記事)

朝日新聞首脳の傲岸不遜と昭和天皇の謙虚さ

 今年の夏は異常気象が日本列島全体を覆ったが、社会に対しても異常な警戒心を抱かせた年でもあった。例の朝日新聞が多年にわたって取り上げてきた従軍慰安婦問題もその一つである。
 
慰安婦問題は宮沢内閣のときに大騒ぎになり、いわゆる河野談話によって日韓の手打ちが行われたと思ったが、それが逆に「日本の軍部が20万にも及ぶ朝鮮女性を強制連行し、性奴隷として集団的レイプを行っていたかのような話となって、世界中にまき散らされた。
 
 国連人権委員会は日本政府に問題の解決を迫るは、アメリカの議会もその解決を求めて議決をするは、アメリカの各地に韓国系住民によって慰安婦像は建てられるは、たいへんな騒ぎに発展したのである。
 
 当然、何でこんな事態になったかが日本国内で大きな問題になり、その元凶は朝日新聞の為にする誤報が原因だとする世論も猛然と起こることになったが、当の朝日新聞はどこ吹く風と対応してこなかったのである。
 
 しかし、3年前に発生した福島原発事故に関する吉田所長証言をめぐって、反原発の立場をとる朝日新聞が、この吉田証言をスクープと称して、事実と異なる文章を世界的に発信し、現地で命懸けの活動をしている人たちの名誉を損なったことが問題化した。
 
原発事故をめぐって、二つの報道がなされたのである。一つは命懸けで日本を守ったとする美談としての原発対応であり、他は朝日新聞の世界に発信した日本人も怖くて逃げだしたという説である。事ここに至って、政府は吉田証言の公開に踏み切ったのである。
 
困ったのは反原発の為、記事を捏造した朝日。朝日新聞は追い詰められ、社長と編集責任者が記事を取り消し謝罪する羽目になった。そのとき、朝日の首脳は慰安婦問題でも追及を受けたが、「その強制性は変わらない」と論点のすり替えを行った。
 
二つの朝日新聞の誤報、あるいは捏造記事が国際的に日本と日本国民の名誉を大きく貶める事態を招いたのだが、朝日新聞はその事実や影響を、第三者委員会を構成してその調査に委ねると、約束して今日に至っている。
 
それにしても、事実を正確に伝えるのを一番のモットーとすべき報道機関の誤報問題が、これほど世界的規模の問題に発展したことは、長い人生で私も経験したことがない。正に報道機関として一流を自他ともに認められてきた朝日新聞の有史以来の失態である。
 
 朝日首脳部の傲岸不遜ともいえる態度の対極に、昭和天皇の国民に対する態度がある。朝日誤報問題と同時期に、「昭和天皇実録」が公表された。その中で私が注目したのは、生涯一万首の和歌を詠まれたという中での、還暦を迎えられた時に詠まれた次の一首である。
 
ゆかりよりむそじの祝い受けたれど われ顧みて恥多きかな  (原文旧かな)
 
 縁の人々から還暦(60歳)のお祝いを言われたけれど、わが人生を顧みる時、それはまことに恥ずべきことの多い日々であったという、一国の君主の身に在りながら、何という謙虚さなのか。私は驚きを禁じ得なかった。
 
エリート意識に身を委ね、常に上から目線で民衆にものを言い、その誤報記事のために、国家国民の名誉を著しく貶めながら、なお反省することのない朝日新聞首脳部に、いま最も必要とされているのは、昭和天皇の示された謙虚さへ立ち戻ることであると、私は思う。

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