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Channel: くにしおもほゆ
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彼岸花

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ゴンシャン ゴンシャン どこへ行く
赤いお墓の 曼珠沙華(ひがんばな)
今日も手折りに きたわいな

ゴンシャン ゴンシャン 何本か
地には七本 血のように

ちょうどあの児の 歳の数

ゴンシャン ゴンシャン 気をつけな
一つ摘んでも 日は真昼

ゴンシャン ゴンシャン なし泣くろ
いつまで取っても 曼珠沙華
曼珠沙華

恐や赤しや まだ七つ
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(ゴンシャンとは良家のお嬢様の意味です。)
                       イメージ 1
                          この画像はネットからお借りしました。  
 
私は若い頃に北原白秋に傾倒しました。
「邪宗門」も好きです。「思ひ出」も好きです。
今でも白秋は凄いと思っています。
童謡も新民謡も白秋の作だと気付かれないままに、沢山歌われています。
この詩は「思ひ出」の中の「曼珠沙華」です。
 
白秋は過ちを犯して死のうとしたことがあります。そのことがきっかけになったのでしょうか、生と死の簡単な裏返し、命の不思議さのようなものを常に意識していた、または潜在意識にあったように感じます。
 
道端に、田の畔に、彼岸花が咲いています。
私も近寄っては、赤い糸のその強い赤さに驚かされます。
 
お彼岸ですね。
 
         (我流の詩人評論ですみません)

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