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Channel: くにしおもほゆ
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はやぶさ2打上げ用のロケットを伝える朝日と毎日の報道記事のクオリティが低い。科学の分かる記者はいないのか。

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H2Aロケット26号機を公開 小惑星探査機打ち上げ

2014年10月20日21時06分 朝日 http://www.asahi.com/articles/ASGBN5JXJGBNOIPE01F.html
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 三菱重工業は20日、小惑星探査機「はやぶさ2」を載せて打ち上げる国産ロケット「H2A」26号機を、飛島工場(愛知県飛島村)で公開した。22日に種子島宇宙センター(鹿児島県)に向けて運び出し、来月30日に打ち上げる。

 公開されたのは、第1段(長さ37メートル、重さ約12トン)と第2段(11メートル、約3・5トン)の部分。26号機では、長時間の飛行で蒸発する燃料の量を減らすため、タンクに断熱塗料を塗ったり、宇宙で機体を回転させたりする工夫を加えた。
 はやぶさ2は、2010年に小惑星「イトカワ」から地球に帰還した「はやぶさ」の後継機。地球への帰還は20年の予定だ。
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三菱重工:はやぶさ2打ち上げのH2A 燃料タンクに知恵

毎日新聞 2014年10月20日 20時48分(最終更新 10月20日 21時01分) 
http://mainichi.jp/select/news/20141021k0000m020083000c.html
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 三菱重工業は20日、愛知県飛島村の飛島工場で、11月30日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げ予定の小惑星探査機「はやぶさ2」を搭載するH2Aロケット26号機の燃料となる水素を積むタンクや、エンジンなどをつなげた機体主要部分を公開した。

 はやぶさ2は宇宙空間で地球を1周した後、探査する小惑星「1999JU3」に向かう。打ち上げからの所要時間は1時間47分15秒と、同社のロケットで過去最長だった21号機の2倍超になる。

 そのため26号機では、太陽光を直接浴びるロケットの「第2段」(長さ約11メートル)の水素タンクを、太陽光を反射しやすい白色に塗装した。無塗装時に比べ、燃料の蒸発量を4割減らせるという。

 26号機は直径4メートルで、組み立てると全長53メートルになる。同社は「計画通りに打ち上げて受注拡大につなげたい」と説明した。
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「はやぶさ」の偉業を受け継いで、小惑星探査機「はやぶさ2」を搭載したロケットH2A26号機が11月30日に打ち上げられる予定です。
はやぶさ2については、また別の機会にしっかりと書きます。
今回は三菱重工での報道陣への公開に参加した新聞記者が、説明を受けたことを基に記事を書いています。

左翼はなぜか科学嫌いが多いようです。民主党の暗黒時代には〝仕分け〟と称して科学技術の予算が大幅に削られました。左傾の新聞も科学技術領域が不得手なようです。
産経はまずまずの科学記事が書けるし、実際に科学技術の記事が多いです。
この朝日と毎日はなんとかならないものかと思います。


まずは朝日の記事を見てみましょう。
>26号機では、長時間の飛行で蒸発する燃料の量を減らすため、タンクに断熱塗料を塗ったり、宇宙で機体を回転させたりする工夫を加えた。の部分です。
「回転」とは太陽光が均等に当るように12分に1回のゆっくりした回転ですが、説明不足の為にグルグル回るような誤まったイメージを与えてしまいます。

次に毎日の記事です。

はやぶさ2は宇宙空間で地球を1周した後、探査する小惑星「1999JU3」に向かう。打ち上げからの所要時間は1時間47分15秒と、同社のロケットで過去最長だった21号機の2倍超になる。
「所要時間」を言うなら、その前に「~迄の」が必須ですが、この重要な情報が欠落しているので、読者は理解困難です。
今回のロケットは「はやぶさ2」を単なる地球周回軌道ではなく、地球脱出起動まで運ばなければならないので、時間がかかるのです。「所要時間」とは、打ち上げから「はやぶさ2」を切り離す迄の時間だったのです。その間に太陽エネルギーの輻射を受けてタンクの温度が上昇して多量の液体水素が揮発するのを防ぐ為に白色の塗装をしました。


読売の記事では短いながらもきちんと書いていました。産経は今回なぜか記事がありません。
記者たち、取材に行く前にしっかり勉強してください。予習しないで、現地で受けた説明から自分の印象に残った部分だけを抜き出して書いているだけ。また記事のチェック体制も機能してないのではと思ってしまいます。

なお、機体は22日に出発していよいよ種子島に向かいました。



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