mikiowing さまのブログ『翼の友~プロフェッショナル パイロットを目指して~』より転載させて頂きました。
------------(以下、記事抜粋)------------
安倍政権になってから、国民が自信を取り戻しつつある一環かもしれません。
折しも企業の営業秘密の流出を防ぐための不正競争防止法改正案が閣議決定されました。
一日も早い法制化を願います。
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(以下、転載記事)
国産ジェット戦闘機の開発が進んでいます。 ~ 待望のエンジン・機体全国産戦闘機の登場~
今回は、国産ジェット戦闘機に関する記事を紹介させて頂きます。
次期戦闘機エンジン、民間機用に開発応用も 米国製上回る技術、燃費効率が強み
SankeiBiz 3月17日(火)8時15分配信
先進技術実証機に搭載される「実証エンジン(XF5)」。このエンジンの技術を生かし15トン級のステルスエンジンが開発される(防衛省技術研究本部提供)(写真:フジサンケイビジネスアイ)
ステルス戦闘機「F3」用の「ハイパワースリムエンジン(HSE)」の開発見通しが立ったことで、国産ステルス戦闘機の実現性が格段に高まった。HSEの技術は燃費効率に優れた民間機用エンジン開発にもつながるとみられている。
◆小型化で戦闘力向上
主要国はステルス性能などを備えた「第5世代戦闘機」の開発にしのぎを削っているが、HSEはその第5世代戦闘機専用だ。HSEを2つ搭載した双発戦闘機は、エンジンの排気に燃料を吹きかけ一時的に加速する「アフターバーナー」を使わずに、常時音速以上で飛行する「スーパークルーズ(超音速巡航飛行)」が可能になる。これは第5世代戦闘機に求められている要件の一つだ。
推力向上はエンジンの燃焼温度をどこまで引き上げられるかに左右される。HSEでは、ATDに搭載する推力5トン級の「実証エンジン」の温度が1600度であるのに対し、1800度にまで高める計画で、実現の鍵を握る単結晶合金などの耐熱素材の選定やエンジンの心臓部(圧縮機、燃焼機、高圧タービン)の冷却に日本の独自技術が生かされる。
第5世代戦闘機向けのエンジンにはさらに、直径を極力小さくすることが求められている。「直径を大きくすれば推力を上げられるが、相手に探知されやすくなる」(防衛省技術研究本部航空装備研究所システム研究部の及部(およべ)朋紀エンジンシステム研究室長)ためだ。ステルス戦闘機の場合、正面から見た断面積をどこまで小さくできるかが戦闘能力の差となって現れる。
HSEの推力は実証エンジンの3倍ながら、直径は実証エンジンの70センチに対して約1メートルに抑える。世界的にもこの馬力のエンジンの直径としては極めて小さいという。
◆米国製上回る技術
HSEは第5世代戦闘機向けに、推進方向を機動的に変えられる機能も持ち、完成すれば世界有数のステルスジェットエンジンとなるのは間違いない。
すでに実証エンジンは5トン級では、加速性能の目安の一つである「推力重量比(地上最大推力÷エンジン重量)」で米国製を上回るなど国産エンジン技術は長足の進歩を続けている。
及部室長は「高度なエンジンコア技術を民間航空機向けに転用すればエネルギー効率の高い旅客機用エンジンが開発できる」と説明する。民間機用の開発に際しては、ステルス性を重視した断面積の制約を取り払うとともに、速度性能を燃費効率優先に切り替える。
経団連の防衛生産委員会によると、米戦闘機の「F35」と「F18E/F」、欧州戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」にそれぞれエンジンを供給している米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)、米ゼネラル・エレクトリック(GE)、英ロールス・ロイス(RR、タイフーン向けは欧州合弁)は民間を含めた世界のエンジン市場でトップ3の座を占めている。戦闘機エンジン開発で培う先端技術の影響力の大きさを示すものといえる。
及部室長によると、高性能のエンジン技術は航空機向けだけでなく、効率の良い発電用タービン開発にもつながるといい、波及効果は大きい。
(写真:フジサンケイビジネスアイ)
政府、国産ステルス戦闘機「F3」開発へ 戦後初、エンジン製造にめど
SankeiBiz 3月17日(火)8時15分配信
政府は航空自衛隊の戦闘機「F2」の後継機となるステルス戦闘機「F3」(仮称)を開発する方針を固めた。ステルス機用の強力なエンジン(推力15トン)の開発にめどがつき、国内技術だけで高性能戦闘機を製造できる見通しが立った。2015年度からエンジン開発を本格化するのと並行し、今夏から実験機による飛行試験を始める。米国との共同開発も視野に入れるものの、戦後70年の歴史で初めて世界有数の性能を持つ純国産戦闘機が誕生する可能性が出てきた。F3開発は数兆円規模を要する巨大事業となり、安全保障だけでなく経済、外交などさまざまな分野に影響が広がりそうだ。
F3に搭載するステルス戦闘機用の「ハイパワースリムエンジン(HSE)」は「先進技術実証機(ATD)」と呼ばれる試験機に搭載された推力5トン級の「実証エンジン(XF5)」の技術を生かしながら、IHIと防衛省技術研究本部が開発する。15年度予算の事業として心臓部の圧縮機や燃焼機、高圧タービンの試作に着手し、18年度をめどに試作エンジンを仕上げる計画だ。
世界的に見ても、15トン級の戦闘機用エンジンを作る技術を持っているのは米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)やゼネラル・エレクトリック(GE)、英ロールス・ロイス(RR)など数えるほどしかない。
日本が戦闘機用のジェットエンジンを開発するのは初めて。これまでは純国産戦闘機を開発しようにも、米国からエンジンの供給がないと実現できないというジレンマがあった。1980年代に純国産の「次期支援戦闘機(FSX、後のF2)」を目指す動きがあったものの、最終的に米国との共同開発になった理由の一つもここにある。HSEの実現により初の純国産ジェット戦闘機の開発が視野に入る。
一方、ATDは今夏にも飛行試験を始める。F3に搭載するステルス技術やエンジン噴射の角度をコンピューターで制御して直進時にも機体の向きを自由に変えられる「高運動性能」などの実験を、2016年度まで約1年半にわたって実施。集めたデータを基に、18年度までにF3の具体的な開発計画を決める。スケジュール通りに開発を終えれば28年以降に順次、部隊に配備する計画だ。
「歴史的に大きな転換点になるだろう。日本にはステルス関連で、機体の構造や材料、エンジン回りの優れた技術がある」。左藤章防衛副大臣はフジサンケイビジネスアイのインタビューで、F3への期待をこう語った。先の大戦の中盤にかけ、日本は連合国の戦闘機を圧倒した「零(れい)式艦上戦闘機(零戦)」を開発するなど有数の航空機大国だった。しかし、戦後、GHQ(連合国軍総司令部)は軍需産業だけでなく、航空機産業も解体し、日本の航空機開発技術は世界に大きく立ち遅れた。
日本にはF2(米国との共同開発機)と「F1」(退役済み)の開発実績はあるものの、「支援戦闘機(戦闘攻撃機)」として開発され、後に「戦闘機」に区分変更されたこの2機種の当初の主要任務は、侵攻してくる敵艦艇の迎撃。F2の一部部隊は外国機への緊急発進(スクランブル)任務にも対応しているが、戦闘機同士の戦闘能力はF2開発前から配備されている米国生まれの主力戦闘機、F15Jには遠く及ばない。
これに対し、F3は対空戦闘で他国の最新鋭戦闘機を凌駕(りょうが)する性能を目指している。戦闘機は一国の航空機技術力の象徴といわれる。戦後70年を経て初めて視野に入った一線級の国産戦闘機は日本の航空機産業の復権にもつながる、まさに「歴史的転換点」になる可能性を秘めている。
F3開発は需要創出を通じて経済にも貢献する見通しだ。左藤副大臣は「戦闘機開発には1100社以上が関連するので経済効果が大きい。雇用や新技術開発にもつながる」と指摘する。F3の調達機数は、退役するF2とほぼ同じ100機前後になる可能性がある。防衛省は、国産戦闘機の開発費用として5000億~8000億円を見込んでいるが、戦闘機にはこのほか、製造や維持、改修、さらに耐用年数経過後の廃棄に至るまでさまざまな費用がかかる。
同省が09年時点に実施した試算によると、100機のF2の全費用を合計した「ライフサイクルコスト(LCC)」は3兆3523億円に上る。新たに戦闘機100機の費用として国家予算から4兆円の支出が行われた場合、同省は受注する航空機産業などで6兆9000億円の需要が、さらに所得の増えた関連産業の従業員などによる消費拡大などで1兆4000億円の需要が生まれ、経済効果は合計で8兆3000億円に達すると試算。これに加え、24万人の雇用機会が生まれるとしている。(佐藤健二)
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国産ジェット戦闘機の開発が、ほぼ決定的になった模様です。
日本政府はかつてF22ラプターの購入を米国に打診した事がありましたが、情報漏えいを懸念した米国により、同盟国への輸出が禁止される事態に至りました。
日本としては、対空戦闘能力でF22より劣るF35しか選択肢のない状況となっていました。しかし、国産ジェット戦闘機が製作できる目途が立った事によって、F35の調達においても、有利に交渉を進められるのではないでしょうか。
(通常、アメリカからの武器購入は、アメリカ本土の価格の倍以上かかることがあります。)
部隊配備は2028年。。。という事は今から12年後。。。
ちょっと先ではありますが、大変に楽しみな話です。民間用ターボファン型にも応用できるとのことですので、MRJの次はいよいよ大型ジェット旅客機開発にも進めるかもしれません。
心臓部となるエンジンの開発が、順調に進む事を願っています。