警察、潜水艦報道で捜査 「日本劣勢」漏えい容疑
オーストラリアの連邦警察は、大詰めを迎えている同国の次期潜水艦共同開発相手の選定で受注を競う日独仏の3者のうち日本が劣勢と相次いで報じられたことを巡り、情報漏えいの疑いで捜査に乗り出した。地元メディアが23日までに報じた。政府は国防省の検討結果を基に内閣の国家安全保障会議(NSC)で最終選考を進めており、週明け以降に発表されるとみられている。
20~21日に一部地元メディアが、日本の提案が候補から「除外された」、「最も弱い」などと報じた。秘匿されるべきNSCに絡む情報漏えいを問題視した国防省が捜査を要請した。
国防省が捜査を要請したことが図らずも報道の正確さを事実上裏付けたとの見方や、国防関係者の間で日本劣勢の情勢に憤慨する声も上がっているという。(共同)
ネットでは日本の潜水艦が選に漏れたことに、私も含めて皆が喜んでいます。
報道記事を読んで、問題点がいくつか浮かび上がります。
その1
「日本は入札に熱意がない」という理由が言われています。
しかし、〝入札に熱意〟とは一体何なのか。入札は金額なので、要は高いということでしょう。ドイツやフランスの旧世代の潜水艦より高いのは当たり前です。
オーストラリアはコストと技術移転を主眼に選定したようで、選定の尺度自体が問題でしょう。
「日本は海外建造の経験が」というのも伝わっていますが、これは後付けのような気がします。フランスは一体どれほど経験があるというのでしょう。
その2
国防省が捜査を要請したということは、伝わっていることが真実だったということです。
NSC(国家安全保障会議)から漏れたということは、このメンバーか事務員の中に情報提供者がいるということです。選定の為に日本が提供した資料も既に流出したか、或いは流出の危険があると思われます。
その3
>報道を受け、日本側も情報収集を進め、巻き返しを図っている。
これは非常に危険です。
今回の情報漏洩でオーストラリアの秘密保全に問題があることが明らかになって、潜水艦を採用させる以上の大収穫です。もはや売り込んではいけません。更なる資料提供を求められます。
その4
一体誰が防衛の専門家の反対を押し切って、トップセールスをさせたかが、明らかになっていません。官邸の誰なのか。そして必ず三菱重工の意向が強く働いていると思います。これを放置すれば、今回初飛行したステルス機の安易な売込みにも繋がってしまいます。