小池百合子東京都知事が「野田聖子氏は処分の対象だ」と暴露 「ここだけの話、あの選挙を手伝ってくれていた」
小池百合子東京都知事=2日午前、都庁(桐原正道撮影)
東京都の小池百合子知事は2日、都内のホテルで開かれた自民党の野田聖子元総務会長のパーティーに出席し、「ここだけの話、野田先生はあの選挙(都知事選)、手伝ってくれていた」と暴露した。
小池氏は、野田氏から励ましのールや選挙活動の訪問先についてアドバイスを受けていたことを明らかにしたうえで、「岐阜から指令が飛ぶ。これは処分の対象ではないか」と笑顔で語った。自民党都連は知事選で、小池氏とは別の同党公認候補以外を応援した議員は親族を含めて除名などの処分を検討するとの“脅し”文書を議員らに配布していた。
これに先立ち、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相が登壇。小池氏との開催費用や築地市場(中央区)から豊洲新市場(江東区)への移転問題での対立が懸念されている森氏だが「東京五輪はリオデジャネイロ五輪以上に立派にしなきゃいけない。私の仕事でもあるし、招いたのは東京都だから小池知事に全責任がある。知事がしっかりとできるよう、われわれも協力しないといけない」と語った。
この後、あいさつに立った野田氏は詰めかけた報道陣を念頭に「落ち目の私に対し、これだけのマスメディアが注目してくれる。私はすばらしい国会議員だ」と自画自賛。昨年、自民党総裁選への出馬を模索したことを振り返り、「来年9月には、政策集を記念品として渡せるようにがんばりたい」と述べ、次期総裁選への意欲をにじませた。
いやあ、またしてもお見事です。もちろん「ここだけの話」なんてあり得ません。明らかに自民党本部に聞えよがしに言ってます。
これを知事選直後に言ったなら、明らかに野田聖子も処分問題に巻き込みます。
この時期に、さりげなく笑いながら言って、「処分できるならやってみろ」とジャブを入れてます。
いわゆる「小池新党」は作るとも作らないとも言わないですね。この件は「飛び降り」てはいけないことで、自民党本部が処分問題を決断してからそれを見て小池知事が決断する「後出しじゃんけん」がいいに決まってます。
それにしても政治家の人脈って面白いものです。野田聖子は女性議員の姉御的な存在の面もあって、総裁選に立候補しようとしたときは、この系譜を動かそうとして、動きを察知した二階に完全に潰されました。それでもこっそりと小池を裏で支えたというのは流石に姉御です。「岐阜から指令が飛んだ」という部分で分かります。
小池知事は自民党内に谷垣幹事長を味方に付けていたのが、この大きい拠り所が事実上無くなりました。安倍総理が小池に裏切られた2012年の総裁選の恩讐を超えて支持を表明したことで、現在の拠り所になっています。両者とも風を読むのが巧いですね。
一方、野田聖子はまだ総裁の座を諦めきれないようで、風が読めてないだけじゃなくて言ってることもちょっとピンボケです。