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[転載] 大隅先生の警告に耳を傾けなければならない

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憲坊法師さまのブログ『頑固爺TP400の断末魔期高齢者憲坊法師の徒然草』より転載させて頂きました。
基礎科学の振興の為に理学部の新設、学科増、定員増をして底辺を拡げ、研究費をしっかりと助成しなければなりませんね。
なお、大隅氏について、こんなサイトがありました。
 (以下、転載記事)



基礎科学というのは非常に大切なことだ。それをこれまで愚鈍なほど熱心にやってきたおかげで、自然科学分野のノーベル賞をいくつも受けることができた。

最近は基礎の部分の研究などがおろそかになっている。すぐ役に立つことにはみんなが飛びつくが、大事なものを忘れている。

大隅先生の警告は非常に重要である。

「過去の遺産を食いつぶしている」と行き詰まりは明日にもやって来る。

もっとも受賞者の像の台座だけ作っている国もあるが。

あの国には過去の遺産は何もない。あるのはトンスルくらいかなぁ?

あれだって立派な化学の研究の成果だと言えないこともないが。


2016.10.5 05:03

【産経抄】ノーベル賞がニュースにならない日 10月5日

 
ノーベル医学生理学賞に決まり、花束を受け取り顔を見合わせる大隅良典・東京工業大栄誉教授と妻萬里子さん=4日午前、横浜市の東工大すずかけ台キャンパス

 2日前のコラムで、物理学者の寺田寅彦による、「椿(つばき)の花の落下運動」の研究を紹介した。寅彦は他にも、尺八の音響や線香花火など、ユニークな課題に取り組んでいる。
 ▼もっとも当時の物理学は、「相対性理論や量子論が台頭する革命期に突入していた」という。寅彦は一人、日常身辺の自然現象を見つめる独自のスタイルを貫いた(『寺田寅彦』小山慶太著)。
 ▼今年のノーベル医学・生理学賞に輝いた東京工業大の大隅良典栄誉教授(71)は、見事にそのスタイルを受け継いでいる。東大理学部の助手時代に取り組んだ、細胞内の浸透圧調整や老廃物の貯蔵・分解を担う「液胞」は、細胞のごみため程度にしか思われていなかった。「人のやらないことをやる」研究姿勢を続けた結果が、細胞の自食作用「オートファジー」の解明である。
 ▼大隅さんの記者会見では、トレードマークのひげが話題になった。14年前、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんは、作業服で記者会見にのぞんで話題になった。受賞の可能性が少しでもわかっていたら、無精ひげぐらいは剃(そ)っておくことができたのに、とご本人は述懐している。
 ▼田中さんについての情報をほとんど持ち合わせない報道陣の戸惑いも大きかった。担当記者によると、大隅さんの場合は本命中の本命とあって、準備は万全だった。他の分野でも、日本人の候補者は目白押しである。そのうち、日本人が受賞しても、大きなニュースにならない日が来るかもしれない。
 ▼と思いたいところだが、楽観が過ぎるようである。大隅さんによれば、現在の受賞ラッシュは、「過去の遺産を食いつぶしている」にすぎない。役に立つ科学ばかりをもてはやす、世の風潮に警鐘を鳴らしている。

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