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あの国の特殊部隊を迎え撃つ、世界一の陸自スナイパーが手に握る「対人狙撃銃」

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【防衛最前線(90)】 あの国の特殊部隊を迎え撃つ、世界一の陸自スナイパーが手に握る「対人狙撃銃」

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  対人狙撃銃を構える陸上自衛隊員(陸自提供)

 「ゴルゴ13」、「アメリカン・スナイパー」、「スターリングラード」…。卓抜した技量で存在感を示す狙撃手(スナイパー)は、数々の名作漫画や名画で主役を務めてきた。陸上自衛隊にもスナイパーはいる。その手に握るのは、平成14年度から調達が始まった「対人狙撃銃」だ。

 射程約800メートルの手動(ボルトアクション)式で口径7・62ミリ、全長約1092ミリ。対人狙撃銃が導入されるまでは、64式7・62ミリ小銃に照準眼鏡(スコープ)を取り付けて使用していたが、各国の狙撃銃と比べて射程や命中精度が劣っていた。

陸自の狙撃手は指揮官を守ることで指揮命令系統の乱れを避けることを主任務としている。ただ、陸自は「指揮官防護だけに専従するわけではない」と説明する。
 有事の際は敵国の特殊部隊が日本国内に入り込み、自衛隊部隊や国民生活の混乱を引き起こす危険を想定しなければならない。北朝鮮は韓国など周辺諸国に挑発行為を続けており、日本にも特殊部隊を送り込んでくる事態が発生することも否定できない。「急速にゲリラ攻撃への対処装備の必要が出てきた」(陸自関係者)というわけだ。

 このため、64式から89式への更新が進んだことを受け、米軍も使用する米レミントン社製M24への切り替えを決めた。肩当て部は可変式で、狙撃手の体形に合わせることが可能。夜間でも敵を識別して射撃するための暗視装置も備え付けるほか、対人狙撃銃と同時に携帯偽装網(ギリースーツ)も導入した。葉っぱを模したギリースーツを着込むことで、敵から発見されない中での隠密活動を行いやすくする。

 「ゴルゴ13」の主人公、デューク東郷は原則、単独で任務をこなす孤高のスナイパーだが、陸自の狙撃手は常に観測手(スポッター)とともに2人1組で行動する。観測手が目標を監視するとともに射距離、風向きや風速を測定し、狙撃手に指示を出す。2人の連携が任務の成否を左右する“ダブルス戦”だ。

わずかな誤差をも許さぬ遠方への射撃は、繊細な動作にたけた日本人のお家芸ともいえる-。そう言いたいところだが、決してそうとは言えなかったのが実情だ。
 オーストラリア陸軍が主催し、米国やアジア太平洋諸国、欧州諸国が参加する射撃競技会(AASAM)の狙撃銃競技では、陸自は平成25年に18チーム中11位と、ふがいない結果に終わった。しかしその後、出場自衛官の強化に取り組み、今年のAASAMでは2位の中国軍チームを押さえ、八木亜生都2等陸曹と小城健一1等陸曹のチームが初の総合1位を獲得した。

 AASAMは単なる競技会ではなく、参加各国が他国のスナイパーの技量を見極める場ともなっている。防衛省内では「自衛隊のスナイパーの能力を示すことによって、日本国内でのゲリラ戦を行うことが難しいと思わせる抑止効果が働く」と期待する声もある。(杉本康士)

詳しいサイトはこちらです。http://news.militaryblog.jp/e765047.html

「ふがいない結果」と書かれてしまったオーストラリアでの競技会で、このとき陸自はスコープも付けない普通の銃で参加したという情報を見たことがあります。それで18チーム中11位なら、それはそれで凄いことです。ただ事前に情報を把握するという点でどうだったのでしょうか。

話は飛びますが、元寇の際に少弐景資が敵の副将・劉復亨を射たことにより元軍は軍勢を立て直すために退却したとされています。日本初のスナイパーかもです。
敵の指揮官を狙うこと、自軍の指揮官を守ること、重要ですよね。 



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