【エネルギー選択の視点】 前回の 英国は原発の新規建設推進に舵をきった に続きます。
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【エネルギー選択の視点】
(下)「安心と安全ごちゃごちゃにしない方がいい」日本エネルギー経済研究所 田中伸男氏
2013.5.24 21:15(産経)
--原発停止が長期化している
「原発を動かさなくても維持するのに年間1兆円必要だ。それに加えて原発停止に伴う燃料費は3兆~4兆円も余計にかかる。そのコストをだれが負担するのか。原発停止に伴うコストが高くなっているという議論は徐々に深まっている。国民が理性的に(再稼働を)決めることが望ましい」
--コスト以外の原発停止に伴うデメリットは
「万が一、ホルムズ海峡が閉鎖されるような危機が起こった場合、一体どうするつもりか。どこからエネルギー源を調達するのか。そういう危機が起これば日本経済はぼろぼろになってしまう。原発を動かさないということは、そういう非常に高いリスクにさらされているということだ」
--7月に原発の新規制基準が施行される
「国際基準に照らして厳しければいいというのではなく、どうすればより安全になるのかというルールを作るのが合理的で、事業者と十分な対話を行うべきだ」
--政府は今後のエネルギー政策をどうすべきか
「安心と安全をごちゃごちゃにしない方がいい。日本の安全がかかっている。何が何でも安心できるまで一切、原発を動かさないというのでは日本は立ちゆかなくなる。政治家が責任を持って決めることが必要。非常事態のことを考えろというのが3・11の教訓だった。想定外を作らないのが政府の役割だ」
--電力会社の対応は
「新たな基準に照らして再稼働してもコストがかかってしようがない炉は廃炉にし、その代わり新しい炉をつくるべきだ。より安全な場所で、新基準に合わせて建設するなら今より安全だろう。各社の経営判断になるが、安全面から言えば合理的だ」(橋本亮)
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たなか・のぶお 東大卒。昭和48年通産省(現経済産業省)。通商政策局通商機構部長、経済協力開発機構(OECD)科学技術産業局長、国際エネルギー機関(IEA)事務局長などを経て、平成23年9月から現職。63歳。
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(以上、転載記事)
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