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Channel: くにしおもほゆ
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アルマ望遠鏡は「モリタアレイ」に 完成前に亡くなった森田教授しのぶ

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このような話も多くの方に知っていただきたいです。
昔のことではありません。命名はついこのあいだのことです。
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この右側が日本が最初の1台を設置した時に試みに月面を撮った珍しい写真です。普通の望遠鏡(左)の方が詳細に写っています。
 
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でもひとつの望遠鏡をひとつの素子と考えて、昆虫の複眼のように多数配置したらどうなるでしょうか。
それも電波望遠鏡にすれば、うんと遠くが見える筈です。
これがアルマ望遠鏡のアイデアです
 
アタカマという高地に世界から多くの国が参加しての大プロジェクトが
10年以上の歳月をかけて、やっと完成しました。
アルマ(ALMA)というのはアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計Atacama Large Millimeter/submillimeter Array)の略です。
 
 
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日本の担当部分はアンテナの作成・設置も飛びぬけて早く、
各国が参考にしていました。
中でも森田教授の貢献によって、日本隊は常にリード役に。
各国の担当部分も順次できて、全体が完成して本格的な観測が始まります。
しかし、森田教授の姿はありません。
昨年、サンチアゴにて強盗に遭って亡くなりました。
 
アルマ望遠鏡は昨年にはオリオン座のKLという天体に試験的に
16台で既に観測を行っています。
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この場所に水の分子を発見しています。
さあ、66台が揃っての観測開始で、今後の活躍が期待されます。
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国立天文台の森田教授がチリで死去 アルマ計画に貢献

【2012年5月11日 国立天文台I Love Chile/NHK】 2013年3月15日更新
5月7日(チリ現地時間)、国立天文台の森田耕一郎教授がチリ・サンティアゴで死去した。強盗事件に巻き込まれたと見られる。教授は同国で携わっていたアルマ望遠鏡プロジェクトにおいて、観測画像の高画質化の研究などで大きく貢献してきた。

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森田教授。2011年9月、サンティアゴの合同アルマ観測所にて(提供:国立天文台)
 
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観測を行う山麓施設(サンペドロ・デ・アタカマ近郊)では、プロジェクト参加国の半旗が掲げられた。アタカマ高地の美しく澄んだ空での観測に、教授の研究業績が活かされる(提供:ALMA(ESO/NAOJ/NRAO))
 
国立天文台の森田耕一郎教授が5月7日、自身が携わる電波望遠鏡国際プロジェクト「アルマ計画」で滞在していたチリのサンティアゴで死去した。享年58歳。同市内プロビデンシア地区の自宅アパート付近で強盗に遭ったと見られ、10日に25歳の男が逮捕されている。
 
観測施設から1,000km以上南にある首都サンティアゴには合同アルマ観測所の中央事務所がおかれ、プロジェクト参加国の研究者らの生活・研究の拠点となっている。NHKなどの報道によれば、現場は「日本大使館に近い新市街地の高級住宅街にあるアパートで、比較的治安がよい場所」とのことだ。
 
アルマ望遠鏡は建設途中ながら2011年9月より初期科学観測が開始され、今年4月には国立天文台のチリにおける研究活動の拠点として「国立天文台チリ観測所」が発足した。
 
国立天文台およびアルマ望遠鏡プロジェクトは教授の死去に関して「職員一同、深い悲しみを共有しつつ、森田耕一郎教授の遺志を継いで、前に進んで行くことを改めて誓うとともに、教授のご冥福をお祈り致します」とのコメントを発表している。

森田教授の功績(国立天文台「アルマ通信」より)

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アルマ望遠鏡のアンテナ群のうち、日本が担当した16台の「アタカマコンパクトアレイ」(ACA:愛称「いざよい」)付近の完成予想図。森田教授が配列設計を行った。クリックで拡大(提供:ALMA(ESO/NAOJ/NRAO))
 
森田耕一郎教授は、1980年代、野辺山宇宙電波観測所でミリ波干渉計の建設に従事し、複数のアンテナを組み合わせて一つの望遠鏡として動作させる「開口合成法」の研究において世界を代表する研究者の1人でありました。
 
2000年代になり、日米欧共同プロジェクトであるアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計「アルマ望遠鏡」計画に参加。日本が分担する「アタカマコンパクトアレイ」(ACA)のアンテナ16台の配列設計を行い(画像)、アルマ望遠鏡の性能を最大限に引き出すためのミリ波サブミリ波帯での画像の高画質化の研究において多大な業績を残されました。
 
その後、2010年にチリに設置された合同アルマ観測所のメンバーとなられ、アルマ望遠鏡のシステム性能評価を行うチームのリーダーという中心的な立場で国際的に活躍されました。
2013年3月15日更新
国立天文台では、故森田耕一郎教授遺児育英基金を設立し、寄付を受け付けている。詳細はアルマ望遠鏡ウェブサイトへ。

森田耕一郎氏のご冥福を心よりお祈りいたします。

アルマ望遠鏡は「モリタアレイ」に 完成前に亡くなった森田教授しのぶ

2013.5.3 01:22宇宙
モリタアレイと命名されるアルマ望遠鏡の日本のアンテナ群=3月、チリ・アタカマ高地(共同)
モリタアレイと命名されるアルマ望遠鏡の日本のアンテナ群=3月、チリ・アタカマ高地(共同)
 南米チリ・アンデス山脈に20の国と地域が参加し建設した電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」のアンテナ群の一部に、完成を前にチリで強盗事件に巻き込まれ亡くなった森田耕一郎・国立天文台教授=当時(58)=の名を冠することで国際チームが合意したことが2日、明らかになった。建設に尽力した森田さんをしのび、日本が担当した16台のアンテナの正式名を「モリタアレイ」とする。
 アレイはアンテナが整然と並んだ様子を指す。アルマ望遠鏡は、標高5千メートルのアタカマ高地にパラボラアンテナ66台を並べた。日本は16台の開発と製造を担当し、台数や置き方を決める大役を担ったのが森田さんだ。だが昨年5月7日、サンティアゴの自宅前で強盗に頭を殴られ死亡。今年3月の本格的な観測開始に立ち会えなかった。
 そこで日本側が森田さんの名を付けようと提案。世界の天文学者らによる会合で、全会一致の賛同が得られた。
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【ZOOM】
アルマ望遠鏡 本格観測開始 「天空の地」で日本の研究者奮闘

2013.5.7 11:47(1/3ページ)
SANKEI_EXPRESS__2013(平成25)年5月7日付EX(12、13面(見開き)、特別版)
SANKEI_EXPRESS__2013(平成25)年5月7日付EX(12、13面(見開き)、特別版)
 南米チリ・アンデス山脈の標高5000メートルにあるアタカマ高地に建設された「アルマ望遠鏡」が、本格的な観測を始めた。20の国・地域から天文学者らが集まる史上最高性能の電波望遠鏡。国際色豊かな“天空の地”で、日本の若手研究者も宇宙の謎に挑んでいる。
 「世界中の天文学者とエンジニアが、アルマをつくるために集結した」。透き通った青空の広がるアタカマ高地で、米国立電波天文台の研究者、アル・ウッテンさんが説明する。さまざまな大陸から参加した研究者が活動を続けるため「アルマでは日が沈まない」といわれるほどだ。
 アルマ望遠鏡は空気が麓の半分しかない高地に、口径10メートル級のパラボラアンテナ66台を並べ、宇宙からの電波を観測。生命の起源や惑星の誕生を調べる計画だ。
 国立天文台の林正彦台長は「アルマは30年来の夢だった。最初に構想したのは日本だったが、国際協力で計画が進み、より性能の良い望遠鏡が実現した」と振り返る。
 
 ≪議論に花 わくわくする体験≫
 高山病を防ぐため標高2900メートルからアンテナを遠隔操作する山麓施設では、ずらりと並んだパソコンを前に研究者が議論に花を咲かせる。共通言語は英語だ。
 2010年からチリで働く国立天文台の小麦真也助教(31)は「これまではトラブルと予想外の出来事ばかりだった」と苦笑いする。「黎明期にきれいな画像を出せるようにしたい」と赴任を希望。「多様な経歴を持つ人が集まるので議論がかみ合わないこともあるが、だからこそ広がりがある」という。
 浅山信一郎・国立天文台准教授(37)は当初、英語での議論に苦労したが「自分の思うことを単語でも声を出すのが大事。おとなしくしていると埋もれてしまう」と踏ん張った。「トップレベルの研究者に的確な助言をもらい、知識を広げられるのはエキサイティング(わくわくすること)だ」と目を輝かせる。
 
 66台のパラボラアンテナのうち、日本は約4分の1を製造。10種類ある電波受信機では、難易度の高い部分を受け持った。受信機システムを担当したチリの技術者、ハイメ・グアルダさんは「どの受信機も難しかったが、日本の仕事は完璧だ」と評価する。
 海部宣男・国立天文台名誉教授は「日本は難しい技術に挑んだ。大冒険だったのは間違いない」とたたえる。「それぞれが製造し、一つにつくり上げる。今回のような対等なやり方が、国際協力のモデルになるだろう」と若手の活躍に期待している。(共同、写真も/SANKEI EXPRESS
 

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