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どんどん成長する西之島 とてつもなく巨大になる可能性も

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拡大続く西之島、標高110メートルに 溶岩は東京ドーム40個分
 
 
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噴火による拡大が続く小笠原諸島・西之島=4日(国土地理院提供)
 
 国土地理院(茨城県つくば市)は19日、噴火による拡大が続く小笠原諸島・西之島(東京都)の新たな航空写真を公開した。標高は110メートルになり、海面に出ている溶岩量は東京ドーム40個分の4970万立方メートルに達した。
 4日と10日に航空機で撮影した。前回撮影した7月の時点では、標高は74メートル、海面上の溶岩量は2220万立方メートル。この5カ月で溶岩量は2倍以上に増えた。面積も2・29平方キロと7月時点の約2倍になった。
 担当者は「溶岩の流出速度も落ちておらず、噴火活動は依然として活発だ」と話している。
 西之島は昨年11月に噴火。新たにできた陸地とつながり、拡大を続けている。
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不思議なことが報告されています。
下はJAMSTEC(独立行政法人海洋研究開発機構 )のHPの6月12日の記事です
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西之島の不思議:大陸の出現か?

2014年6月12日
東京の約1000km南方に、南北約650m、幅約200mの小さな無人島があった。西之島である。2013年11月20日、西之島の海岸線から約300m南東沖に海底噴火が確認され、新島を形成した(2013年11月25日のJAMSTECニュース・コラム参照)。新島は爆発的に、かつ着実にマグマを噴出して成長を続けた。2013年12月、西之島は新島と結合し、一体化した。2014年5月、西之島は、面積は以前の4倍、南北、東西ともに幅1,250mの島に成長した。激しい爆発は船舶の接近を拒み、いまも流出している西之島の溶岩は、未だ採取されていない。しかし、旧西之島は1973年から74年に噴火しており、その噴出物およびそれ以前の溶岩は採取され、分析されている。驚くべき事に、これらの岩石はすべてSiO2(シリカ)量が60%前後の非常に均質な「安山岩」である。安山岩は大陸を形成する物質であり、海の真ん中で噴出するとは、誰も考えてはいなかった。安山岩を噴出する海洋島弧の火山、西之島に多くの研究者が注目している。
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写真
2014年5月21日の西之島(14:45 海上保安庁撮影)
出展:海上保安庁海域火山データベース:西之島
西之島は、水深2,000mを越える深さから聳え立つ巨大な海底火山の山頂部にある。そもそも「海底火山は、マントル(注1)で生じたマグマ(注2)が地殻を通して、海底に噴出したものである」というのが我々の常識であった。マントルで生じたマグマ(初生マグマ)は海底火山の調査によって採取され、実態が明らかになってきている(2013年11月7日JAMSTECプレス発表)。しかし、西之島にはこれは当てはまらない。図1は西之島の溶岩(安山岩)をマントル、マントルが溶けた初生玄武岩マグマ、および大陸地殻の組成と比較したものである。西之島の溶岩の組成は驚くほど大陸地殻に似ている。なぜ海洋島弧に安山岩マグマが噴出するのか。
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図1.
地殻の下にあるマントルの組成、マントルが溶けてできる初生マグマの組成、大陸地殻の組成、および西之島の溶岩の組成の比較。
西之島の地殻は異常で、大陸のように厚いのであろうか。事実は全く逆である。図2は伊豆小笠原弧に沿った地殻構造を示している(Kodaira et al., 2007を改変)。伊豆弧の三宅島,八丈島、青ヶ島、鳥島などは玄武岩マグマを噴出する火山である。これらの火山は厚さ20-30㎞の地殻を持つ。一方、西之島を含む小笠原弧の地殻は厚さ15-20kmしかない。つまり、西之島は世界でも有数の「マントルに近い島」なのである。なぜマントルに近い島から大陸そっくりの安山岩マグマが噴出するのか。西之島が大陸成因の鍵をにぎっているのかもしれない。
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図2.
伊豆小笠原弧の地殻構造。三宅島、八丈島、青ヶ島などに比べて西之島の地殻は顕著に薄いことがわかる。マントルに近い島から大陸に近いマグマが噴出している。U1436およびU1437はIODP第350次航海(2014年3月30日から5月30日)における掘削サイト。U1436においては「ちきゅう」の掘削のために必要なジオテクニカルコア(海底下150m)を採取。U1437においては、伊豆弧の5千万年の歴史を明らかにするため、海底下1800mまで掘削した。
地球は、太陽系で唯一海洋と大陸を持つ惑星である。この大陸をつくる「大陸地殻」と海底をつくる「海洋地殻」は、岩石の組成が異なっており、海洋地殻を構成する玄武岩が他の地球型惑星にも普遍的に存在するのに対し、大陸地殻を構成する安山岩は、地球以外ではほとんど存在しない。「なぜ地球に大陸地殻があるのか、またそれはどのような過程で形成されたのか?」ということが地球惑星科学の大きな謎とされてきた(JAMSTEC2014年3月24日プレスリリース)。この謎の解明のため、国際深海科学掘削計画(IODP: International Ocean Discovery Program)の一環として、「島弧進化の総合的理解と大陸地殻成因の解明」を実施するため、米国が提供するジョイデス・レゾリューション号の研究航海が3月30日から9月29日にかけて実施されている。すでに最初の二ヶ月のExpedition 350は終了し、伊豆弧の明神礁の90km西方を,海底下1800mまで掘削した。また、今回の3航海の研究成果を踏まえ、最終的には地球深部探査船「ちきゅう」を用いた大深度掘削(IBM-4)により、大陸地殻の採取を行い大陸地殻の成因の解明を目指している(JAMSTEC2014年3月24日プレスリリース)。
太陽系で地球だけに存在する海と大陸。その謎を解く鍵が西之島と「ちきゅう」による大深度掘削にある。どちらも調査するにはチャレンジングな対象であるが、そこにはワクワクする海と火山と地底の世界が広がっている。
(参考)
マントルでできた初生マグマ(玄武岩組成)がどのように分化して大陸地殻(安山岩組成)をつくるかは、地球惑星科学における大きな謎の一つである。伊豆小笠原マリアナ弧の中部地殻(大陸地殻)を地球深部探査船「ちきゅう」の大深度掘削によって採取し、大陸地殻の成因を明らかにしようというプロジェクト(Project IBM)が今年度から開始されている。6ヶ月かけて米国の掘削船ジョイデスレゾリューション号によって伊豆の背弧(IBM-3)、島弧基盤の海洋地殻(IBM-1)、初期島弧地殻(IBM-2)を掘削し、沈み込みの開始から現在までの歴史を明らかにする。その後、「ちきゅう」によって上部地殻を貫通し、中部地殻を採取して分析解析し、大陸誕生の謎に挑む。
(注1)
地球は地殻という岩石におおわれており、その地殻の下にはマントルというカンラン石を主体とする岩石がある。地球の半径は6,370kmであるが、地殻の厚さは海洋地域では20km前後に過ぎない。これは、地球を半径1mのボールに例えると、地殻は厚さ3mmに過ぎないことになる。
(注2)
マグマとは岩石物質(ケイ酸塩)の高温溶融体である。つまり高温でドロドロに状態にある。噴火によってマグマが地表に出たものを溶岩という。溶岩は、1)マグマとほぼ同じ溶融状態にあるものを指す場合と、2)溶融状態にあったものが固結して生じた岩石を指す場合、の二通りがある。
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国土も狭く天然資源にも恵まれない国というのが我々の母国の大きな特徴です。
ところがレア・アースの存在が沖縄や南鳥島の近海に見つかり、新潟沖などで石油やメタン・ハイドレートが見つかり、今度は大きい国土そのものを獲得する可能性が出てきましたね。
「大陸が」すぐにということなら、日本列島は大天変地異の嵐です。それこそ〝列島沈没〟もあり得ます。
千年以上かけても徐々に穏やかに島が成長してくれれば有難いです。
 
まだ誰も島の岩石を直接に採取してないのですね。
そろそろチャレンジして欲しいです。潜水艦で行ってゴムボートで上陸とかどうでしょう。万一、危険になれば深く潜行して避難できます。
 
 

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