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Channel: くにしおもほゆ
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[再掲] 能へのお誘い (第10回:翁)

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新しく文化ホールなどがオープンしたとしたら、 そのセレモニーとなるその「こけら落とし」はたいてい、 翁と三番叟が行われます。 これらはお目出度いときに行われる儀式のようなものです。
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元日に行われることもあります。
「翁は能であり、能でない」と言われます。
どういうことかというと、「翁」は能役者によって演じられる神事であり、 儀式であります。
能を格式という点からみれば、特別な位置にあるのがこの「翁」です。
面は普通の能面と大きく違って、口の部分で上下に別れていて、 紐でむすんである。眉はぼうぼうで長い髭という特徴がある。
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この面を箱に入ったまま、舞台上に持ってきて、 何んと舞台の上で面を箱から取り出して装着する。 その瞬間に能役者は‘神’になると言われています。
すべてにおいて古式でおおらかな面です。 
「とーとーたらり、たらりらー、たらり、たらり、たらりらー 」と謡います。
ストーリーはありません。
 
       動画:八坂神社に正月能として奉納される翁 (全員正装しています)
 
 
翁は勿論おじいさんという意味です。
「尉」(じょう)とも言います。
「黒色尉(こくしきじょう)」という面もあって、狂言方による三番叟で使われます。
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尉の字には鎮めるという意味もあります。





 
能は日本が世界に誇る仮面劇です。
日本文化よ、永遠にあれ!
  (能へのお誘い シリーズは「伝統芸能」書庫にあります)



     

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