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[転載] 琉球弧の考古学

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ニキタマの万葉集』より転載させて頂きました。

沖縄には中国から大量の観光客が押し寄せ、守礼門などを見ては、沖縄が中国大陸に歴史的・文化的に帰属するのだと思い込んで帰るそうです。
しかし(日本民族の成因についてもそうですが)海流を軽視してはいけません。

(以下、転載記事  ↓のタイトルをクリックして元記事に行けます)

 16) <転載>琉球弧の考古学 



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琉球弧の考古学
-南西諸島におけるヒト・モノの交流史-
小田静夫
http://ao.jpn.org/kuroshio/hitomono/index.htm

<抜粋>

①4本の生物地理境界線
 琉球弧の生物相は、「東洋区」に属する南方系種が多い。また島条件が影響し特殊種が進化したことやさらに生物的多様性が高く多数の種が共存していることに特徴がある。現在日本には106種の哺乳類が生存するが、日本の面積の1%に満たない琉球弧にはその約18%の19種が生息し、しかも固有種は15種にのぼっている。このように更新世前期以降に島嶼として隔離された特徴から固有種や亜種が多く、東京都の小笠原諸島と共に「東洋のガラパゴス」と形容される所以である。琉球弧には、現在4本の生物地理境界線が存在する(安間1982)。

(A)三宅線は、九州本土と種子島・屋久島の間の大隅海峡に境界線があり、昆虫類、特に蝶の生息分布の相違で線引きされる。
(B)渡瀬線は、種子島・屋久島と奄美大島の間のトカラ海峡に境界線があり、哺乳類・爬虫類・両生類の生息分布の相違で線引きされる。
(C)蜂須賀線は、沖縄諸島と先島諸島の間に境界線があり、鳥類の相違で線引きされる。
(D)南先島諸島線は、先島諸島と台湾島の間に境界線があり、両地域の生物相の生息分布の相違で線引きされる。(抜粋)


(4)歴史年表

日本列島の歴史は旧石器~縄文時代の先史、弥生時代の原史、古墳~平安時代までの古代、鎌倉~室町時代までの中世、安土・桃山~江戸時代までの近世、明治~平成時代までの近・現代に大きく区分されている。しかし、この時代編年は列島中央地域での歴史事象を基本にした変遷史であり、列島北辺の青森県北部~北海道には「アイヌ」が、列島西南端の九州南部には「熊襲と隼人」が、そして最西南端の琉球弧には「琉球人」たちの歴史が過去にそれぞれ展開されていたのである。なかでもトカラ列島の一部から与那国島までの地域には、中世末~近世期に「琉球王国」と呼ばれる独立国家が形成され、東南アジア、中国、朝鮮、大和国家などとの活発な交易活動で繁栄していた。つまり琉球弧は、文化史的に古来「南島」と総称され、列島内部に展開された政治・文化領域の外側に位置し本土と別の歴史年表が作成されている(沖縄県文化振興会公文書管理部史料編集室編2000,2003)。以下の時代名称は、下記に北琉球圏/南琉球圏/本土の順で呈示した。(抜粋)



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