なぜこのような記事タイトルを付けたかというと、
橋下大阪市長がテレビのコメンテーターの時期に、「能狂言を観る人間は変質者」と発言しているそうな。うけ狙いだけとは思えない。
彼の尺度で観るだけでも変質者なら、お勧めする私はド変態という理屈になる。
ブログ(akiraさんの「平凡な日常」)の秀逸な喩を借りれば、『達筆の書を見ても自分には読めないから、「これを書いた奴は変態だ」と言っているようなものだ。』
つまり彼は、そういう個人的な認識を長く伝統を守ってきた文化の世界に持ち込んでいるのである。
実際、彼は日本の伝統芸能を極端に嫌っている。
大阪ゆかりの文楽の庇護者でなければならない立場を自覚できず、逆にとことん虐めている。一度も観ずに攻めるのはマズイと思ったのか、一度だけ観てストーリーがどうだとか好き勝手に言ったあげく、「もう二度と見ない」と宣言した。
スチュワーデスのコスプレがたいそうお好きなと伝えられ、そういうのは個人の自由のようだが、立場には責任がある。
文楽にしっかりと補助金を交付さずに自助努力を強いては、興行収入しか意識しなくなって、形だけが残り、伝統の心が変質します。衆に迎合して芸が廃れます。
こんな文化行政がさらに拡大して良いのでしょうか。
これも「大阪都」の問題のひとつです。
文楽は大阪の他、東京でも鑑賞できます。
国立劇場チケットセンター
前もってストーリーなどを勉強してからお出かけください。
なお、私は以前から能楽についての記事を出しています。
ド変態ぶりを発揮してやる!
「羽衣」
よろしければこのシリーズまだまだ続けます