【名言か迷言か】
安倍首相、韓国語で朴大統領に“会心の一撃”
2014.3.29 07:00(産経)
「パククネ テトンリョンニムル マンナソ パンガプスムニダ」
25日午後6時35分(日本時間26日午前2時35分)からオランダ・ハーグの駐オランダ米大使公邸で開かれた日米韓首脳会談。安倍晋三首相は、テレビカメラが入った冒頭、初の正式な首脳会談となる韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領に韓国語で「朴槿恵大統領、お会いできてうれしいです」と語りかけた。
これに対して、朴大統領は、安倍首相とは視線も合わさずに、無表情でうつむいたままだった。「体調不良で、同時通訳を聞くのに集中していたのでは」(政府高官)との指摘もあるが、意図的だったというのが国内外の大勢の見方だ。
テレビカメラの前でにっこりほほ笑んで安倍首相と友好ムードを醸し出そうものなら、反日姿勢の強い韓国メディアが黙ってはいない。「アベに取り込まれた」と朴大統領は批判の集中砲火にさらされたことだろう。
対話を呼びかける日本に対し、かたくなな韓国-。こうした構図が浮き彫りになった象徴的なやり取りだったが、韓国語で朴大統領に語りかけるというのは安倍首相本人のアイデアだ。
同行筋によると、首脳会談の直前のミーティングに韓国語の通訳が呼ばれ、通訳の指導の下、安倍首相はあいさつのフレーズを間違えないよう何度も練習した。首脳会談後、「朴大統領に韓国語が伝わっていなかったのでは」と心配した安倍首相が、会場に残っていた韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相に確認したところ、尹外相は「ちゃんと伝わっていた」と答えたという。
安倍首相にとって、朴大統領が、安倍首相の韓国語の意味を理解しながら、無視を決め込むのは織り込み済みだった。日韓首脳の“雪解け”を演出するよりも、仲介に乗り出したオバマ大統領ら米国政府関係者に「日本の対話の申し出を拒否しているのは韓国側だ」とアピールするのが安倍首相の狙いだったのだ。
首脳会談は、オバマ大統領が主導する形で、北朝鮮問題を中心に議論された。ビジネスライクで無駄なことを嫌うオバマ大統領を前に、日韓両首脳が冗談を言い合うこともなく、会談は約45分で淡々と終了した。ただ、安倍首相の韓国語アピールが功を奏したのか、同席者の一人は「米国のライス大統領補佐官(国家安全保障担当)らの日本側への雰囲気はよかった」と明かす。
テレビカメラが入っていない場面での安倍首相と朴大統領の関係も悪くはなかった。両首脳は、会談前後の2回にわたり握手を交わした。会談を終えた安倍首相は周辺に「朴大統領は握手したら笑顔だったね」と漏らしていたといい、朴大統領との交渉に手応えを感じているようだ。
日韓首脳の直接対決第1ラウンドは、安倍首相の韓国語による“会心の一撃”で安倍首相に軍配が上がった格好だが、今後、朴大統領が慰安婦問題などをネタにした“告げ口外交”も駆使して巻き返しを図ってくるのは必至だ。第2ラウンド以降も、安倍首相のしたたかな外交手腕に注目したい。(桑原雄尚)
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いつもながら安倍総理の外交、お見事です。
軍事と外交はどちらも相手があるものなので、時には押し、時には引いてやっていけばいいのです。猪突がいいとは思いません。
パク・クネはこの日米韓首脳会談の前日には習近平との会談で余程疲れたのか、
国内世論の重圧に耐えられなかったのか、はたまたオランダ国王主催の晩さん会を放り出す無礼をして策を練ったのか分かりませんが、役者が違い過ぎるっていうか、未熟さを世界に歴然と示してしまいました。
もうこれでオバマの顔も立ったことだし、さあこれからが本番ですね。